2018年2月 3日 (土)

ダンゴムシスーツ

「MOVE 生きものになれる展」が日本科学未来館で開かれていて、

ダンゴムシスーツなるものが着れるそうだ。

ダンゴムシになれる!らしい。




子ども向けだ

行けない…

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2018年1月31日 (水)

山の渓流にいるフナムシ。ヒメフナムシじゃない方

「ダンゴムシの本 まるまる一冊だんごむしガイド (奥山 風太郎, みのじ著)」という本の中に淡水周辺にいるフナムシが出てくる。

小笠原諸島に、川の周りに住むフナムシ、ナガレフナムシ Ligia torrenticola がいて、

さらに、南西諸島の淡水域周辺でも種名がないフナムシがいると書いてある。




山にいるフナムシというとヒメフナムシ属が浮かぶが、このグループは海岸のフナムシとは姿形がだいぶ変化している。

稀に海岸にいるフナムシが川に迷い込んでくることがあるらしいが、川で世代交代することはないとされる。

しかし、ナガレフナムシは海岸にいるときの形を保ったまま、渓流域に進出している。




上の本では、ナガレフナムシを、「世界初の淡水フナムシ」としている。




この文章は意味がよくわからない。

海岸以外にすむフナムシはすでに見つかっている。

オガサワラフナムシという森林の土壌にすむフナムシがいる。




さらには、以下にあげるフナムシの一部は、淡水域に生息する。

熱帯では川で生きるフナムシが何種か見つかっている。




探したら、ナガレフナムシの記載論文に

「純粋な淡水域に生息する種としては本属で初めて」と書いてある。

うーん…まずくない?陸域と淡水域を分けているのかな?(そうだとしてもおかしい。)





海岸以外で生きるフナムシたち

今のところ、ナガレフナムシと合わせて、8種見つかっている。

フナムシ属が50種ぐらいだから、あんまり珍しくない。


見つかった順
Ligia simoni
(Dollfus, 1893) from Colombia and Venezuela
Ligia perkinsi
(Dollfus, 1900) from the Hawaiian islands
Ligia platycephala (Van Name, 1925) from Venezuela, Guiana, and Trinidad
Ligia latissima
(Verhoeff, 1926) from New Caledonia
Ligia
philoscoides Jackson, 1938 from the Austral Islands
オガサワラフナムシ Ligia boninensis Nunomura,1979 from the Bonin Islands, Japan
Ligia taiwanensis Lee, 1994 from Taiwan
ナガレフナムシ Ligia torrenticola Nunomura, 2011 from Hahajima Island, Japan

Taiti, S., Arnedo, M. A., Lew, S. E., & Roderick, G. K. (2003). Evolution of terrestriality in Hawaiian species of the genus Ligia (Isopoda, Oniscidea). Crustaceana Monographs, 2, 85-102.

Santamaria, C. A., Mateos, M., Taiti, S., DeWitt, T. J., & Hurtado, L. A. (2013). A complex evolutionary history in a remote archipelago: phylogeography and morphometrics of the Hawaiian endemic Ligia isopods. PloS one, 8(12), e85199.






一部のフナムシは海水がなくても生きられるようだ。

日本で珍しいのは、他の生き物がいて進出できないのが原因かもしれない。

小笠原諸島はライバルがいない?

ちなみに、市販の図鑑では、フナムシを海の生き物呼ばわりしているが、フナムシは立派な陸の等脚類 terrestrial isopod です。

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2018年1月25日 (木)

ダンゴムシの甲羅から出る白い分泌物

千葉県南房総市のコシビロダンゴムシをもらった。

セグロコシビロダンゴムシ。

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黒い


エタノール標本にした
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すると、甲羅の側面から白い物を分泌した。

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これはなんだ?

敵からの防御物質か?

今度甲羅を強く突いてみよう。




顕微鏡で甲羅を見ても、分泌腺のようなものは確認できなかった。

オカダンゴムシは出さない気がする。

これの研究がないか探してみよう

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2018年1月20日 (土)

鳥・両生類の寄生虫(鉤頭虫)がダンゴムシやヒメフナムシを中間宿主にする

去年、北海道でワラジムシ目の新しい寄生虫が見つかったらしい。

ニホンヒメフナムシ Ligidium japonicum を中間宿主とし、両生類に寄生する鉤頭虫の話が67ページに載っている。




オカダンゴムシ、ワラジムシを中間宿主とする鉤頭虫

Plagiorhynchus cylindraceus という鉤頭虫は、陸上等脚類を中間宿主として、終宿主を鳥とする。

Schmidt, G. D., & Olsen, O. W. (1964). Life cycle and development of Prosthorhynchus formosus (Van Cleave, 1918) Travassos, 1926, an acanthocephalan parasite of birds. The Journal of parasitology, 721-730.

Bouchon, D., Zimmer, M., & Dittmer, J. (2016). The Terrestrial Isopod Microbiome: An All-in-One Toolbox for Animal–Microbe Interactions of Ecological Relevance. Frontiers in microbiology, 7.




鉤頭虫は、オカダンゴムシ Armadillidium vulgare 、ワラジムシ Porcellio scaber 、ハクタイワラジムシ科の仲間 Trachelipodidae から見つかっている。

アメリカやヨーロッパから見つかっている。

「日本から」、「ヒメフナムシから」、は初めて?




生活史

鳥の腸に寄生する親が、卵を鳥の糞に排出。

この糞を食べたダンゴムシ、ワラジムシの腸で孵化、腸の表皮に侵入

休眠後、さらに体腔内に侵入

2ヶ月で感染性のシストに発育

ホストが鳥に食われると、鉤頭虫は鳥の腸壁に刺さり、性成熟。




ワラジムシ目の感染率は極めて低い。

感染するには、幼虫が腸の表皮を食い破る必要がある。

オカダンゴムシの実験で、細胞性免疫の包囲化で、大人のダンゴムシでは感染が阻止されやすく、子どもは成功しやすいことがわかっている。

感染が成功すると、ダンゴムシのメスは繁殖力が落ちる。




イリドウイルス同様、感染個体は行動が変わり、土の外に出て来るようになる。

鳥に見つかりやすくなるためだと考えられる。

鉤頭虫プラギオリンクスの話はこの寄生虫の本にも書いてあるそうです。





鉤頭虫はヒトに感染することもあるので、ダンゴムシ、ワラジムシの生食は避けた方が良いだろう。






(論文がいくつかあるので、後で追記します。)





イリドウイルスのページで、感染ダンゴムシが明るい所でも出て来ることと、鳥に食われやすくなることの関係に疑問を呈してしまった。

この事例を見ると関係があるようだ。

鳥はダンゴムシを食べるようです。




等脚類は食物連鎖の1次消費者として、鳥などの高次消費者の大事なエサとなっているのかな?

逆に、病気を媒介することで、鳥などの数を抑えているのかもしれない。









ヒメフナムシの脚にくっつく動物: だんだんダンゴムシがこれの幼虫かもしれないと思ったけど、鉤頭虫は体内に寄生するみたい。

どうやって見つけるのだろう?

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2018年1月12日 (金)

榛名山のヒメフナムシ

榛名山の伊香保神社に初詣に行った。

狭い石段に人いっぱい。

近くの飲泉所で、温泉を飲んだ。鉄の味がした。

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見晴台から望む赤城山




近くの森で落ち葉をひっくり返した。

Photo
落ち葉の下にいたヒメフナムシ。

山行くと、ヒメフナムシはどこでもいる。

たぶんニホンヒメフナムシ。




採集は大変だった。
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普通に落ち葉が積もっているだけだと思っていたら、

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中は凍っていた。

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氷の層をどけると、凍っていない層に到達し、ここにヒメフナムシがいた。

すごく寒かったが、ヒメフナムシはてくてく歩いていた。

コシビロダンゴムシも探したが、氷の層はシャベルではほとんど歯が立たないので、諦めた。





関係ない写真

榛名山にも行った。

頭文字Dだった。

おもちゃの博物館にも行った。

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TOYOTA 2000GT


昔見たこれと少し似ている気がする。この年代のものはみんな丸いの?
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Mazda Cosmo L10B


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建設中の八ッ場ダム

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草津の中和工場

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ノーマルタイヤでこの道を走ったら、帰れなくなった。

冬の山道はチェーンが必須です。

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2017年12月14日 (木)

ダンゴムシの糞が肥料になる

ダンゴムシについて適当に検索していると、ときどき面白い話が読める。

日本環境動物昆虫学会の第20巻にダンゴムシを使った実験が載っていた。

ダンゴムシの摂食活動が植物生産に与える正の効果



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ダンゴムシとダンゴムシの長方形の糞



ウキクサが実験に使われている。

ウキクサを水に浮かべ、1ヶ月半育てている。

ダンゴムシの糞を水に入れた時、落ち葉を入れた時、何も入れない時のウキクサの葉っぱの数の増え方を見ている。




結果、落ち葉だけ、何もなしのときはほとんど増えないが、ダンゴムシの糞を入れるとよく増えた。

枯れ葉が分解されて、植物の栄養となる無機物がたくさん溶けだしたからだと書いてある。

(植物の根は有機物も吸収できると聞いたことあるのだが)






こんな風に学校の授業の材料にオカダンゴムシを使うのはよく聞く。

オカダンゴムシが多くの人に身近なのは嬉しい。

私もそうだった。

外来種なんだけどね…

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ダンゴムシの甲羅はいつも綺麗?

昔、友達と話していて、なぜ土の中に住む虫は汚れていないのか、という話になった。

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土の中にいたコシビロダンゴムシ

ダンゴムシの甲羅に砂はついていない。甲羅はツルツルに見える。

探しても、だいたい綺麗な甲羅をしている。


Photo
汚れ気味のコシビロダンゴムシ。ここまで汚いのは珍しい。

奥のコシビロはきれい。


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ちょっと汚い

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みんな汚れていない




ダンゴムシだけでなく、土壌に住む昆虫類も体が泥まみれになったりしない。

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対馬のハナムグリ

毛で泥をはじいている。

ダンゴムシにも非常に小さい剛毛が甲羅にある。これではじいているのかな?
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もしくは、体表面から何らかの物質を出すことで、土が付かないようになっている、とも考えている。

土を掘っていると自分の手はドロドロになるのに、ダンゴムシはそうならなくて羨ましい。




とか思っていたら、土と生き物: 発狂

>…SEM用の標本を選ぶのは結構ストレスがかかる。SEMは倍率が非常に高いので、小さなゴミが付いてるとそのゴミが大きく映ってしまう。そこで、できるだけ綺麗な個体を選ぶのだが、ワラジムシ類は体表面から色々な物質を出しているようで、ゴミが付着していることが多い。…

と書いてあった。

ダンゴムシの写真を拡大してよく見ると、確かに目に見えない小さい砂はついていることは多い。




獲物の眼から逃れ、嗅覚を妨害するために、いっぱい土を付けた方がいいような気もする。

しかし、甲羅が土だらけになったら土壌を動き回るのに邪魔になりそう。




甲羅がきれいということは、砂粒が邪魔物になるということは間違いないと思う。

きれいな甲羅の保ち方が気になる。








あんまり関係ない話

ある知り合いに朝鮮系の友達がいたらしい。

その友達の実家はパチンコ店で、廃棄する台と玉をもらって遊びで打っていたらしい。




玉は洗ってあるので普通はツルツルなのだが、洗わないとだんだん錆びてくる。

ある程度錆びると、入りやすくなると言っていた。

釘に絡むから?




ダンゴムシの甲羅も泥だらけだと、あちこちに引っ掛かって動きづらいのだろう。

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2017年12月 8日 (金)

夏に産まれたコシビロダンゴムシの子ども達

飼っているコシビロダンゴムシの子どもが少し大きくなった。




石川のコシビロダンゴムシ(トウキョウコシビロダンゴムシ?)

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今年の夏に産まれた

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親子?




三重のコシビロダンゴムシ(シッコクコシビロダンゴムシ?)
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今年産まれた

世話をサボり、枯れ葉が少ないところに、カビの生えた葉っぱを入れたら、すぐに食べた。

お腹すいてたのかな?

コシビロダンゴムシはキノコ好き、というイメージを勝手に持ってる。




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鹿児島のコシビロダンゴムシは掃除をサボったので、ケースが糞だらけになった。

こっちも子どもが産まれていた。




石川と三重の子どもは飼育下の1世代目、鹿児島の子どもは2世代目。

今年の子どもの数は、石川と三重は10数匹以上、鹿児島は4匹だった。




もしかしたら鹿児島のコシビロは近交弱勢が起きているのかもしれない。








最近、家の近くのコシビロダンゴムシの生息地が住宅地になってしまった。

ショック。





最近、ヴィレヴァンがダイオウグソクムシリュックを売り始めた。

高い。買えない…

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2017年11月30日 (木)

石垣島の小学生のフナムシの研究がすごかった

沖縄の石垣島の小学生が作った「フナムシの研究」を読んだらおもしろかった。

沖縄電力のホームページからダウンロードできる。

https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/corporate/exhibition/science39/01.pdf





フナムシの研究

フナムシの生態についてまとめてある。

フナムシはダンゴムシよりも観察しやすいので、行動観察にはうってつけ。

※写真を見たところ、フナムシ Ligia exotica ではなく、リュウキュウフナムシ Ligia ryukyuensis だと思う。(フナムシの仲間の分類には問題があるので、本当にリュウキュウフナムシかどうかわからない。)「種(しゅ)」がきちんとしていないと、場合によっては困ったことになる可能性もある。




書いてあったことはだいたい既知のことだった。

・水の中より陸にいることが多い。(環境によるのではないかと私は考えている。どうなんだろう)

・交替性転向反応を示す。

・秒速20cmで走れる。

・触角、胸脚、尾肢、底板は失っても再生する。

・共食いする




驚いたのは交尾の話。

・交尾姿勢に2種類あり、腹部をメスの下に潜り込ませる方法と、メスを横向きにする方法がある。

・交尾器の挿入は、右左を何回も繰り返す。

・挿入が1回で終わると、子どもの数が少ない。

・メスは一回で約50匹産む




ダンゴムシの交尾、フナムシの交尾: だんだんダンゴムシ

で書いたインドのフナムシの交尾と若干異なる。

知られていないことであり、とてもおもしろい。




ビデオを撮っているようだ。見たい。

フナムシの交尾は見たことがない。

どうやったら交尾を観察できるんだろう…?




最後の方の「いろいろな本をさがして、フナムシについてくわしく調べようと思ったけど、なかなかくわしくのっていなかった。」という文章は鋭い。




個体名がわかりやすいおかげで、採集場所が推定できる。

いつか行ってみよう。







ジグザグあるくの?ダンゴムシ

もう一つ、ダンゴムシの交替性転向反応の研究も表彰されてた。

ただ、写真を見ると、ダンゴムシではなくタマヤスデに見える。




講評で

>ダンゴムシの体の構造についても写真やスケッチでまとめてみると更に良い研究になると思います。

とある。これ審査員も気づいているよね?







自分が小学生のときも似たような研究をやっていたのを思い出す。

(大きな声じゃ言えないけど、親がすごいんだよね…)

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2017年11月27日 (月)

ウミホタルに寄生するワラジムシ目:ウミホタルガクレ

歌魚風月さんからウミホタルをいただきました。

ウミホタル Vargula hilgendorfii とは、肉食の貝虫亜綱の甲殻類。
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左は甲羅を開けたところ。

初めて見た。




このページの最後にウミホタルガクレがいるのでは?とあり、その通りでした。

ウミホタルガクレとは、寄生性のワラジムシ目(等脚類)です。





ウミホタルガクレ

ウミホタルガクレは、大きさは1~2mm程度で、ウオノエ亜目に属する。

水産無脊椎動物研究所のウミホタルガクレの性転換というサイトに詳しい生態が書いてある。

2匹で寄生すると雄性先熟型の性転換をする、ウミホタルの卵を食べてメスは卵をつくる、などなど。




甲羅の中に1匹いた。
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黒線

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拡大すると確かに等脚類な雰囲気。

眼がない。




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顔がダーウィンが来た!のヒゲじいに見えた。





ヒゲ(まつ毛?)のように見えるものは、第1触角の第1節である。

節が後ろへ広がってフォーク状に分岐し、独特な形をしている。

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なぜこんな形を?

論文には書いていなかった。




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第1胸脚の前節の形が種によって微妙に違うそうです。

論文のスケッチと比較して、この種は Onisocryptus ovalis だと思う。




他に、Onisocryptus kurilensisOnisocryptus sagittus がいる。

どの種もウミホタル科を宿主とする。




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うまく映ってないが、腹尾節がギザギザ。




だいぶ前にもらったが、載せるまで時間がかかってしまった。

知らない種は調べるのが大変で………と言い訳

得意分野以外は厳しい。

しかもやるべきことをほったらかしでこれを観察。今後が大変である。










関係ない話さそうである話

日本甲殻類学会は、英文と和文の学術雑誌を毎年出している。

一部の巻は無料で読める。

英文誌 Crustacean Research

和文誌 CANCER





日本土壌動物学会の出す学術誌 Edaphologia も最近のものは無料で読める。

どちらもダンゴムシやワラジムシなどの研究が時々載るので読んでいる。

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