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2012年4月26日 (木)

ダンゴムシのうんち

ダンゴムシを飼っているといろんなことに気づく。

最近、オカダンゴムシとコシビロダンゴムシは糞の形が違うことに気づいた。



オカダンゴムシのふん

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オカダンゴムシ

よくいる外来種のダンゴムシ。


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正方形に近い長方形のうんちをする。

にんじんを食べても糞は茶色。

触るとボロボロくずれる。



コシビロダンゴムシのふん

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コシビロダンゴムシ

日本在来のダンゴムシで、オカダンゴムシより珍しい。


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細長い長方形のうんちをする。


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糞が出そうなコシビロダンゴムシ



よく調べたら、大人でも子どもでも傾向は同じだった。

オカダンゴムシとコシビロの子どものふん、ダンゴムシの糞食について: だんだんダンゴムシ




対馬列島のコシビロダンゴムシのふん

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対馬のコシビロダンゴムシ


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千葉県のコシビロダンゴムシと近い形のうんちをする。

ダンゴムシのうんこは、種類によって縦と横の比率が違うようである。




ワラジムシのふん

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外来種のワラジムシのうんち。

わかりにくいけど、オカダンゴムシのような正方形に近い長方形。(※)




チョウセンヒメフナムシのふん

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長方形のうんちをする。

縦と横の比率はオカダンゴムシとコシビロダンゴムシの間ぐらい。

体の割に小さい糞である。



まとめると、

オカダンゴムシとワラジムシは、正方形に近い長方形。

コシビロダンゴムシとヒメフナムシは、細長い長方形。



よく見ると、ダンゴムシの腸には消化中の食べ物が詰まっている。

これが、ところてんのように少しずつ押し出され、消化管の肛門直腸にたまる。

いっぱいになると、直腸と中腸の間で内容物が途切れて、直腸の中身がふんとなって出る。

糞の短い辺の長さ=消化管の幅で、長い辺=直腸の長さ、となっているのかもしれない。




ダンゴムシのうんちのうんちく

実は、ダンゴムシの糞はダンゴムシ自身の貴重な食料にもなっている。

枯れ葉を食べ、消化できなかった部分は糞として外に出し、微生物で発酵させて再び食べている。

ただダンゴムシを飼っていると定期的に糞を片付けないと弱る気がする。

オカダンゴムシとコシビロの子どものふん、ダンゴムシの糞食について: だんだんダンゴムシ





見た目に騙されて勘違いしそうになるが、オカダンゴムシはワラジムシと近縁で、コシビロダンゴムシとはそれより遠縁であることわかっている。

糞の縦横比が正しい類縁関係を示すのはおもしろい。

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