ワラジムシ目の亜目の特徴
「海洋と生物」という雑誌にワラジムシ目の特徴と検索表が載っていた。
下村通誉 & 布村昇. 2010. 日本産等脚目甲殻類の分類 (1). 海洋と生物, 32(1), 78-82.
日本にいる7つだけ簡単に書く。
Oniscidea ワラジムシ亜目
ダンゴムシのようにほとんどが陸棲。触角が2本にみえる。
(他の亜目は全て水棲。)
Valvifera ヘラムシ亜目
Asellota ミズムシ亜目
針状の尾肢が腹尾節の一番後から出る。第2触角に鱗節状小節がある。
Microcerberidea スナナナフシ
針状の尾肢が体の一番後から出る。ミズムシと違い鱗節状小節がない。体が細長い?
Limnoriidea キクイムシ亜目
板状の尾肢が腹部の横から出る。尾肢が腹尾節に内側で接する。大顎に臼歯状突起を欠く。腹部の節は癒合していない。
キクイムシの腹面。尾肢が腹尾節の横から出て、内側にある。
上のグループに当てはまらないものがコツブムシ亜目とウオノエ亜目。
どちらも体形がダンゴムシに似ているものが多い。
Sphaeromatidea コツブムシ亜目
腹節が癒合することがある。腹尾節に鰓室隆起がある。
イワホリコツブムシ
鰓室隆起あり
Cymothoida ウオノエ亜目
鰓室隆起がない。
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