竹富島のミズムシ、西表島のカミキリモドキ
石垣島から船で竹富島に行った。
港のそばの岩場の潮だまりに握りこぶし大の石があり、石灰藻がいっぱいついていた。
ワラジムシ目のミズムシのようなものがかすかに見えたので、ケースに海水を入れて、この石を中で洗った。
ミズムシが10匹ぐらい出てきた。
最大2mm。目を凝らさないと発見は難しい。
ミズムシは、淡水域から沿岸や深海まで住む小さいダンゴムシの仲間
例外的に、南硫黄島に陸棲のミズムシがいるとされている。
この写真の種は丸くなれないが、なれる種もある。
種の数はかなり多く、解剖が難しいので、研究は大変そう。
卵を持っているから、これでも大人のようだ。
左が頭
ミズムシの尾肢拡大。とげとげ
顕微鏡で見ていると、腹肢をさかんに動かして呼吸していることがよくわかった。
体後ろの半分の正中線上で激しく鼓動している管(心臓)があった。
コツブムシはマングローブの根に潜っているのだろうと思い、
石垣島や西表島では、枯れたマングローブを割りまくった。
しかし、カミキリムシの幼虫ばかり。
西表島で、立ったまま枯れたマングローブの根を割ったらどれも中にカミキリムシの幼虫がいた。
しょっぱくないのかな?
コツブムシは見つからず。
カミキリムシは枯れたマングローブにいる。
しかし、森の枯れた木を割るとほとんどシロアリがいる。
海水に長時間つけた木材は、塩分により抗蟻性があるので、シロアリが付かないらしい。
一匹だけカミキリムシの幼虫を捕まえて、飼育してみた。
マングローブにいたのは、カミキリムシではなく、カミキリモドキであった。
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