海を漂うコシビロダンゴムシ
海の浮遊物にダンゴムシがついていたという記録
Heatwole, H., & Levins, R. (1972). Biogeography of the Puerto Rican Bank: flotsam transport of terrestrial animals. Ecology, 53(1), 112-117.
カリブ海のプエルトリコ周辺から船で漂流物をあつめている。
アブラナ科の植物が海岸から500mぐらいの海に漂っていて、ネッタイコシビロダンゴムシ(Cubaris sp. )がいたとある。
「ダンゴムシの本」(奥山風太郎+みのじ著)の表紙
日本のネッタイコシビロダンゴムシ
ヒメワラジムシの一種(Philoscia sp. )も、海面をただよっていたと書いてある。
植物といっしょに流されることはあるようだ。
フジツボに覆われた木材の穴から、ハチの幼虫を見つけたともある。
ダンゴムシもよく木の隙間にもぐっているし、塩分に強そうだから、木をつかって海を移動することもありそう。
小笠原などの火山島にもダンゴムシがいるのは、ごくまれにダンゴムシがついた流木が打ちあがるせいだと思う。
ダンゴムシの移動できる距離が長すぎる: だんだんダンゴムシ
ここでも書いたが、この発見はダンゴムシの分布の広げ方の理由になるかもしれない。
ダイオウグソクムシの雑誌
ダイオウグソクムシの雑誌を買った。「大好き!ダイオウグソクムシ」
絵がリアル。
…ワラジムシ目で一番原始的なのはウミナナフシだとあったが、
きちんとした研究はない気がする。
一部の文献でPhreatoicideaが基部にくるというのをみた。
「先生、ワラジムシが取っ組みあいのケンカをしています!」も読んだ。コツブムシが性転換(♀→♂)すると書いてあった。
(この本には、オカダンゴムシはコツブムシから、ワラジムシはミズムシから進化したのかもみたいな想像するページがあるけど、オカダンゴムシやワラジムシなどの陸上等脚類の単系統性は遺伝子と形態でほぼ支持されている。)
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