キクイムシに共生するミズムシ、木に穴を掘るダンゴムシのなかま
「ウオノエ」とよばれる寄生虫は、ダンゴムシの仲間である。
魚の体に口を刺し、体液を吸っている。
寄生でなく片利共生するダンゴムシの仲間もいる。
キクイムシ(ダンゴムシの仲間)
海にいくと、穴だらけの木材がある。
フナクイムシという貝の喰い跡である。
キクイムシも、いるときがある。
キクイムシ
キクイムシと共生するミズムシ
キクイムシが食べた木に、ミズムシのCaecijaeraが住むことがある。
このミズムシはキクイムシが掘った穴のかべにつく、子嚢菌や担子菌を食べているらしい。
この菌類は海水中の木材をたべている。
キクイムシがつくことで、菌の増殖が促進されるといわれる。
キクイムシは、木材にさまざまな菌を繁殖させているようだ。
木に穴を掘る海のダンゴムシ
キクイムシ亜目とコツブムシ亜目は木に穴を掘る。
キクイムシは、熱帯から北極ちかくまでいる。海水から汽水域にいる。木材を食べる。
とても小さい
コツブムシは、熱帯から温帯までいる。海水から淡水域にいる。木にできた穴にすみ、海水中のプランクトンをこして食べるフィルターフィーダーである。
木材に穴を開けているコツブムシ
引っ張りだして撮影した写真
宮城県石巻市北上町橋浦の北上川汽水域の北上大橋付近での調査の記録にコツブムシがいた。
http://www.shiokaze.biodic.go.jp/PDF/h24report/h24_report_06.pdf(リンク切れ)
↑ここのサイトにコツブムシの写真がある。
59ページに「Limnoria属の一種と思われる」と紹介されている写真がある。
これはコツブムシの一種(おそらく Sphaeroma 属)。
Limnoria属(和名キクイムシ属)はキクイムシ亜目の一属である。
勘違いしていると思う。
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