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2015年1月

2015年1月20日 (火)

スナホリムシの競争?

ダンゴムシを見ていると、ゆったり生きているように見える。

実際は他の種と「競争」をして生き残ってきたというのも現実であったりする。



チリのスナホリムシの話

The marine brooder Excirolana braziliensis (Crustacea: Isopoda) also a complex of cryptic species on the coast of Chile



ブラジルヒメスナホリムシ?

中南米に広くいるとあるが、そっくりなスナホリムシが何種も混ざっていて、分類が不十分らしい。

チリ全土でスナホリムシを捕まえて、遺伝子を調べている。



1
チリのスナホリムシは3種に分けられ、赤グループ、緑グループ、青グループの3種が、全く混ざらずに棲み分けていることがわかった。



混ざらないのが不思議。

スナホリムシは泳げるから、混ざってもおかしくないのに、境界ができる。

なんで?

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オーストラリアのコシビロダンゴムシ

日本のダンゴムシは3科に分けられる。

・オカダンゴムシ科 (Armadillidiidae)
・コシビロダンゴムシ科 (Armadillidae)
・ハマダンゴムシ科 (Tylidae)

それぞれ独立に進化しているので丸くなるが親戚ではない。




日本のコシビロダンゴムシの分類

日本にいるコシビロダンゴムシの属は

Cubaris              (ネッタイコシビロダンゴムシ属)
Hybodillo                        (コブコシビロダンゴムシ属)
Spherillo(昔はVenezillo と呼ばれた)   (タマコシビロダンゴムシ属)




オーストラリアのコシビロダンゴムシ

オーストラリア東海岸には固有種のコシビロダンゴムシ(Spherillo grossus)がいる。

このコシビロの系統の研究。

Lee TRC, Ho SYW, Wilson GDF, Lo N (2014) Phylogeography and diversity of the terrestrial isopod Spherillo grossus (Oniscidea: Armadillidae) on the Australian East Coast. Zoological Journal of the Linnean Society, 170: 297-309.

このコシビロも湿った落ち葉の下が好きらしい。



百キロ単位で採集しているので、遺伝子は当然少しずつ違っていた。

不思議なのは、生息地の1ヶ所(Woy Woy)だけ全く違う遺伝子を持つダンゴムシがいたこと。

遺伝的に違う個体を見ても、体には差がないみたい。



ペニスは個体差があるが遺伝子と強い関係はないらしい。

Ws000243
ダンゴムシのペニスカバー(狐耳型)



著者は、ペニスカバーの形を、見た目から「兎耳」「狐耳」…と名付けていた。

変態である。

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ダンゴムシの生殖器

(この内容のページをつくるかとても迷った。)


ある日、ある人とダンゴムシの話をした。

ある人「ダンゴムシって、チンコあるの?」

私「ええ、もちろん。2本あります。」

ある人「ホントに!? すげー!(以降下ネタ)」

なぜかウケた。



オスのあれ

オカダンゴムシ Armadillidium vulgare のオスの裏側
Imgp0962

白い白体の間に2本の筋、第1腹肢内肢が見える。

ペニスではないが、人間のそれに相当する。

メスの生殖孔に、この内肢を刺して、精液を入れる。

ペニスから出た精液をメスまで運ぶパイプらしい。


Imgp1597
拡大写真

右下の黒いのが外肢。上の細長いのが内肢

この腹肢が左右対称に2本ある。


交尾のとき、この内肢が立ち上がる。




1
スケッチ

ダンゴムシの生殖器は左のY字のものである。

2本のアレがくっついて1本に見えている。




コシビロダンゴムシの論文に写真があった。
Ws000243
コシビロダンゴムシのペニスカバー

コシビロダンゴムシの論文から拝借した。SEMの電顕写真。

上が前方である。ペニスを上向きに調整して撮影している。

Phylogeography and diversity of the terrestrial isopod Spherillo grossus (Oniscidea: Armadillidae) on the Australian East Coast



ちなみに、ダンゴムシの精子は、線虫のように細長いらしい。




メスの生殖器

(追記)詳しくはこちらに書きました。

Imgp2615
オカダンゴムシのメスの裏側。オスと違い、第1腹肢内肢が目立たない。

メスの生殖孔は第5胸節の腹側の両脇2ヶ所にある



写真はこちら

ダンゴムシのメスの交尾器: だんだんダンゴムシ




常に生殖孔が開いているわけでなく、par­tur­ial molt(繁殖脱皮)のときだけ開いている。

つまり、交尾を受け入れるメスは限られている。

一方、オスは常に交尾ができる。



…繁殖期のフリーのメスを探すのは大変ということである。



メスは、繁殖期の数日前から、特殊なフェロモンが出る。オスはそれに反応してアプローチする。

実際見ていると、オスがメスの甲羅にわずかにでも触れると、オスが背中に飛びつく。

メスが嫌がらなければ、ずっと乗っかっている。

この抱き付く行動は、ダンゴムシだけでなく多くのワラジムシ目にも見られるらしい。



P6236335
ある日ダンゴムシを見ていたら、1匹のメスに2匹のオスが乗っかっていた。

オス同士でバトルがあり、1匹が追い払われた。



http://animaldiversity.org/accounts/Armadillidium_vulgare/
ここにいろいろと書いてあったので参考にしました。



(追記)

ダンゴムシの交尾は以下に詳しく書きました。

ダンゴムシの交尾、フナムシの交尾: だんだんダンゴムシ

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