ダンゴムシは卵の部分がおいしい?
ダンゴムシの仲間は、お腹に卵をかかえて守る性質がある。
卵から赤ちゃんが産まれるまで、ずっと抱いて運んでいる。
オカダンゴムシのメスの腹側
卵を抱えるメス
黄色い部分が卵、もしくは孵化したばかりの子ども
オカダンゴムシの場合、数十個はいっている。
コシビロダンゴムシのメス
やはり卵は黄色い。
卵の数は10-20匹ほど。
ワラジムシやフナムシの卵も黄色い。
ダンゴムシがムカデに襲われると、卵だけ食べられて体は捨てられることがあると聞いた。
卵っておいしいのでは?と思い、カロリーを調べた。
フナムシのカロリー
フナムシのカロリーを測った論文
Energetics of Isopod Populations in a Forest of Central Japan (Susumu Saito, 1969)
卵は、体に比べ、高カロリーである。
調べた種はニホンヒメフナムシ Ligidium japonicum
体は、約 4.8 gcal/mg dry。(謎の単位)
卵は、約 6.45 gcal/mg dry。(体の1.34倍)
ヒメフナムシ
捕食者は、卵を持つメスを食べる方が栄養面で良い?
カロリーの割合比をマグロでたとえると、赤身と中トロである。
というわけで、カロリーの違いを研究するために、明日はマグロを食べようと思う。
オカダンゴムシのカロリー
オカダンゴムシは、成体が約 3.1gcal/mg dryで、子どもが約 3.9gcal/mg dry。
ヒメフナムシよりカロリーが低い。
オカダンゴムシは体重が重いので、ヒメフナムシより一個体当たりのカロリーは多い。
オカダンゴムシは最大体重18mgになるが、ヒメフナムシは最大3mg程度である。
虫食を趣味とする人が友達にいる。
その友達が買った虫食の本によると、オカダンゴムシはまずいらしい。
ヒメフナムシはおいしいだろうか?
カロリー的に卵がお勧めであると伝えておこう。卵は油やアミノ酸も多そう。
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コメント
卵持ってるなら捕獲コストも低く済みそう。
投稿: みや | 2015年7月 7日 (火) 23:39
コメントありがとうございます。
捕獲も楽なら、ローリスク・ハイリターンですね。
ちなみにコシビロダンゴムシを飼育したとき、ある程度育った卵を持つメスは穴掘ってエサも食べず隠れてました。
やはり襲われやすいのかもしれません。
外側から卵が見えないし、卵を持つ個体の割合は低いので、探すのは大変そうです。卵を持つメスを選んで食べるのか、単に逃げ遅れたから食われているのか気になります。
投稿: だんだんダンゴムシ | 2015年7月11日 (土) 19:27