背中に卵を背負うフクロエビ上目
ダンゴムシやワラジムシのメスは孵化するまで卵をおなかに抱えている。
ワラジムシPorcellio scaberのメス
お腹に卵を抱えている。
膨れた部分に黄色い粒々の卵が見える。
フクロエビ上目と呼ばれるグループに属する仲間は、この「卵を抱え、孵化まで守る」という性質を共通して持っている。
フクロエビ上目とは
・フナムシ、コツブムシなどのワラジムシ目
・ヨコエビ、ワレカラなどのヨコエビ目
・クーマ目
・タナイス目
・アミ目(Mysida)(オキアミやエビに似るが分類的に違う)
・テルモスバエナ目
などである。
海にいる種が多い。
テルモスバエナ目(Thermosbaenacea)
フクロエビ上目にはテルモスバエナ目という生き物がいて、日本には南大東島にいる。
マイナーで誰も知らないであろうこの生き物は、背中に卵を抱えるという珍しい性質があるらしい。
この論文にテルモスバエナの写真もついている。
メキシコのユカタン半島の淡水が流れ込む海底洞窟(anchialine caveの訳はこれでいいのだろうか?)にすむTulumella unidensの発生を調査したところ、背中で卵を孵していたらしい。
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