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2016年6月22日 (水)

コシビロダンゴムシ(トウキョウとセグロ)の見分け方と分布

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本州では、トウキョウコシビロダンゴムシ Spherillo obscurus とセグロコシビロダンゴムシ Spherillo dorsalis があちこちで見られる。



都市~住宅地~郊外、海岸林~山麓までいる。

オカダンゴムシと一緒にいることも多い。




場所

トウキョウコシビロダンゴムシ

千葉県千葉市(35°37'31.8"N, 140°07'23.9"E)
茨城県大洗町(36°18'50.4"N, 140°35'13.2"E)
東京都小石川植物園(生物採集禁止。数もとても少ない。)
東京都皇居(いるらしいが、入れない。)

小石川植物園などはオカダンゴムシだらけで、コシビロダンゴムシはかなり少なかった。



セグロコシビロダンゴムシ

本州全体で見られる。

mushinavi.comさんの「セグロコシビロダンゴムシ」はトウキョウコシビロダンゴムシの間違いだと思われる。



どちらも、自然の残る森林、緑地、公園にいる。都市でも自然が残る場所にいる。

どこも生息範囲が限定的で、数も少ない。採集し過ぎないほうが良い。




見分け方

トウキョウコシビロダンゴムシとセグロコシビロダンゴムシは、非常によく似る。

見分ける力が必要となる。



2014年に発行された日本土壌動物学会誌のEdaphologia 93号を参考にしています。

Redefinitions of Spherillo obscurus (Budde-Lund, 1885) and S. dorsalis (Iwamoto, 1943) (Crustacea: Oniscidea: Armadillidae), with DNA markers for identification. Edaphologia, 2014, 93

詳しく知りたい人は、学会誌を購読してみて下さい。




色で見分ける


トウキョウコシビロダンゴムシ
Imgp4698

黒の中に、灰色や茶色の部分がある。



セグロコシビロダンゴムシ
Imgp8267
セグロコシビロダンゴムシは真っ黒。



※「ダンゴムシの本」奥山風太郎+みのじ著

この本では、2種の写真を逆に載せてしまっている。実際はセグロの方が黒い…はず…だよね…?



ただし、紛らわしい色のものもいる。

Photo_2
これはセグロコシビロダンゴムシ

トウキョウコシビロダンゴムシのような色をしている。




特殊な毛で見分ける

確実な見分け方は noduli laterales の並び方を見ること。

nodulus lateralis とは、ダンゴムシとワラジムシの甲羅にある、特殊な毛で、

他の甲羅に生える毛よりも、非常に太くて長い。

この毛が甲羅のどの位置に見られるか、何本見られるか、ということがダンゴムシの種を見分けるために役に立つと言われている。



矢印の白い毛が noduli laterales
Imgp9399_3
トウキョウコシビロダンゴムシの甲羅

非常に見にくい。



論文曰く、

セグロコシビロダンゴムシは noduli laterales が前から後ろに直線的に並び、

トウキョウコシビロダンゴムシは第1、4胸節の noduli laterales が、他の節の noduli laterales より正中線側にずれている




生きた状態での見方

ダンゴムシを丸くした状態にして、顕微鏡で光を当てると、

noduli laterales がきらりと光る。

ダンゴムシを少しずつ転がしていくと見つけられる。

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