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2016年8月

2016年8月10日 (水)

ダンゴムシとワラジムシの違い。「丸くなるか」は関係ない。

Wikipediaの「ダンゴムシ」のページには、いくつかミスがある。

例えば、「ダンゴムシとは、ワラジムシ目(等脚目)の動物のうち、陸生で刺激を受けると丸くなる習性を持つものを指す。」

だいたいは正しいのだが厳密に言えば間違い。


丸くなる性質は、ワラジムシ(別名:ゾウリムシ)の一部にも見られる。

丸くなれるワラジムシを「ダンゴムシ」とは言わない。

日本にいる丸まれるワラジムシ→丸くなるワラジムシ: だんだんダンゴムシ




ダンゴムシとワラジムシの形の見分け方

陸生のワラジムシ目は、日本語ではダンゴムシ、ワラジムシ、フナムシの3つに分けて呼ぶ。

日本産の場合おしりで分けるのが簡単


ダンゴムシのおしり
Imgp9400
おしりから尾肢が飛び出ていない

体の縁がきれいな曲線を描いている

(外国のダンゴムシには尾肢が飛び出るような種類があるようだ。)


ワラジムシのおしり
Imgp0865
尾肢が飛び出ている(オレンジ色の4本)

縁がギザギザ

「キルギス産ダンゴムシ」で検索すると出てくるのはワラジムシ。どうやらScleropactidaeのようで和名がないようである。


フナムシのおしり
Imgp97862
おしりから尾肢が2本飛び出ており、Y字に見える


フナムシは海にいてダンゴムシとワラジムシは山にいる、という違いもあるが、

フナムシにも山にいる種類がある。



ダンゴムシ、ワラジムシ、フナムシの科

・ダンゴムシ

コシビロダンゴムシ科 Armadillidae
Eubelidae
オカダンゴムシ科 Armadillididae
ハマダンゴムシ科 Tylidae


・ワラジムシ

ホンワラジムシ科 Oniscidae
ワラジムシ科 Porcellionidae
クキワラジムシ科 Styloniscidae
ヒメワラジムシ科 Philosciidae
タマワラジムシ科 Alloniscidae

など多数


・フナムシ

フナムシ科 Ligiidae


ダンゴムシと呼ばれるのは4科。

4科とも丸くなれるが遺伝的に近縁でない。

(Eubelidaeとコシビロダンゴムシ科は近い。Eubelidaeの和名はないが丸くなれるので、将来ダンゴムシと呼ばれるようになると予想してダンゴムシに入れた。)


1
つまりこうではない↑

実際はこう↓
2
ダンゴムシはワラジムシの一部

偶然、同じようにダンゴになるという進化をした種類を「~ダンゴムシ」と呼んでいるだけにすぎず、親戚ではない。


和名のないScleropactidaeは何とも言えない形なので入れていない。

Cylisticidaeも丸まれるが和名がない。Cylisticus convexus が丸くなっている画像→https://www.bmig.org.uk/species/cylisticus-convexus

これらはダンゴムシとワラジムシの間のような種類なので、将来ダンゴムシと呼ばれるかワラジムシとなるかわからない。


ハマダンゴムシの学名

日本のハマダンゴムシの間違った学名が出回っていると書いた。

ハマダンゴムシとハマワラジムシ

wikipediaのハマダンゴムシの学名は間違っており、「T. Granulatus」ではなく、T. granuliferus である。

昔はgranulatusだったらしい。



コシビロダンゴムシの属名

wikipediaのコシビロダンゴムシ属 Sphaerilloも昔の話。

日本のコシビロダンゴムシの属名は、

Armadillo

Sphaerillo

Venezillo(カガホソコシビロダンゴムシ属)

と変遷し、現在は Spherillo 属(タマコシビロダンゴムシ属)になっている。




検索していたら、ブリタニカ国際大百科事典を元にしたkotobankというサイトを見つけた。

ダンゴムシ: kotobank

ダンゴムシのページはミスが多い。

まずArmadillidium vulgareの和名はオカダンゴムシである。

気管ではなく偽気管。ハマダンゴムシの学名が違う。

>7胸節,6腹節は硬い外骨格に覆われているが,関節間の膜状構造により球状に丸まることができる。

頭部1節も硬い、膜状構造によって丸まるわけではない。

>前後(第3胸節,第4胸節間)2回に分けて脱皮

第4胸節と第5胸節の間である。

>ユーラシア大陸原産

地中海周辺のヨーロッパだから間違いではないが…

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2016年8月 8日 (月)

フナムシ→ダンゴムシ。育房の陸上適応

以前、「epipodとはなにか。」で

ワラジムシ目のepipodには、育房から卵が失われないように、蓋をする機能がある

と書いた。



ダンゴムシの育房は、薄いクチクラの膜で閉じられているはずでは?と思った。

密閉されているならば、epipodが蓋をする必要はない。

調べたら、どうやら、海にいるダンゴムシの仲間の育房は前後で穴が開いていて、そこから海水を取り入れているらしい。

卵への酸素の取り入れなどは、水流を直接利用しているようだ。



この原始的な形質は、フナムシも同様である。

フナムシは第6胸脚、第7胸脚を使い、毛細管現象によって海水を体に取り入れることは有名である。

これを利用し、育房の後ろの穴から卵にも新鮮な水を供給している。



フナムシの方法の欠点は液体の水が必要となるところである。

つまり、フナムシは水辺から離れられない。



しかし、ダンゴムシは陸の奥地にまで進出している。

この理由の一つが育房の穴がなくなった点である。

これにより、乾燥に耐えられるようになり、さらに物理的な防御まで強化できるようになった。



と思ったら、ダンゴムシも穴が残っているみたいなことも聞いた。どっちだ?

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2016年8月 7日 (日)

ダンゴムシの交尾、フナムシの交尾

以前のページで、ダンゴムシの生殖器について書いた。


ダンゴムシのオスの生殖器は1本のペニスである。

しかしダンゴムシのペニスはとても短い。そのため交尾には、ペニスの先端に2本の第1腹肢内肢を足し合わせて使う。

Imgp09622
上の矢印がペニス、下の矢印が第1腹肢内肢。

この内肢の先端をメスの生殖孔に挿入する。先端は膨らんでいたり、小さい棘がついていたりすることが多い。


メスの交尾器はこちら↓

ダンゴムシの生殖脱皮、生理周期、求愛: だんだんダンゴムシ

ダンゴムシのメスの交尾器: だんだんダンゴムシ(電子顕微鏡写真のリンクあり)

22_2
オレンジの点がメスの交尾器。第5胸節の腹側の足の付け根に左右2つある。


※私もきちんとわかっているわけではなく、どうも以下の話には間違っている部分があるようなので、後でちゃんと調べます。

話半分で読んで下さい。



オカダンゴムシの交尾

以下のURLを参考に書いた。
http://animaldiversity.org/accounts/Armadillidium_vulgare/


前のページのとおり、多くのワラジムシ目はメスの生殖脱皮のときに排卵が起きるため、生殖脱皮のときに交尾する。その交尾期間が来る数日前のメスに、オスは抱きつく。(メスの匂いが変わるらしい)

メスの脱皮が来るまで、オスはメスを抱き続ける。

しかしオカダンゴムシは脱皮に関係なく交尾するらしい。

生殖脱皮(排卵)頻度は、年1~3回である。

2
メス(下)に抱きつくオス(上)。これは交尾でも求愛でもない。


交尾の時間は短く、数秒で終わると書いてある。
Imgp1107
ちょうど交尾の本番の写真

動画はこちら。私が見た時は数分以上と長かった。

終わると、メスは反応しなくなり、しばらく交尾しない。

オスは常に交尾でき、死ぬまでに複数のメスと交尾することができる。

メスは貯精嚢があり、オスの精子を保存でき、何度も交尾することもできる。この場合、複数のオスの精子が貯精嚢の中に溜められる。



コシビロダンゴムシの交尾

コシビロダンゴムシの一種 Venezillo evergladensis の交尾行動を簡単に紹介する。

Johnson, Clifford. "Mating behavior of the terrestrial isopod, Venezillo evergladensis (Oniscoidea, Armadillidae)." American Midland Naturalist (1985): 216-224.

翻訳のミスがあるかも。


多くのワラジムシ目は生殖脱皮のときに交尾する。

しかし、このダンゴムシは関係なく交尾する。


1. オスは触角でメスの匂いを嗅ぐと、激しく動き回る。メスを見つけると触角でメスの頭をつつき始める。メスは動きを止める。丸くなることもある。

2. オスは数十秒もメスの頭をつつき続ける。

3. つつき終わると、メスの上に乗っかる。このとき、メスと90°体がずれる。約1分続く。

4. オスはその後、メスの横側に移動し、上半身を脚でつかむ。

5. メスが前進し、オスの腹肢の上に生殖孔を持っていく。

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白:オス、灰色:メス

左から、3→4→5である。


6. オスは第1腹肢、第2腹肢を挿入する。左右の順番は特にない。

Ws000401
上:メス、下:オス、赤:オスの第1腹肢内肢

寝かせてある2本の第1腹肢内肢を立てると思われる。

左右両方の腹肢を合わせて挿入する。

挿入時間は、約45秒である。


8. 再び、2から始める。

9  オスは移動して、反対側のメスの生殖孔に第1腹肢内肢を挿入する。

10. 交尾直後のメスは、オスの交尾行動を誘発させないが、少し経つとオスの交尾行動を引き起こし、交尾するようになる。



処女メスは9割以上の確率でオスに交尾行動を誘発させるが、交尾済みメスは4割以下となる。

交尾済みメスも6割方、オスのアプローチを拒否する。



フナムシの交尾

フナムシのメスも、交尾期(生殖脱皮)が周期的にやってくる。

以下、インドのアンダマン・ニコバル諸島に生息する、フナムシの仲間  Ligia dentipes を紹介する。

Santhanakumar, J., et al. "Mate guarding behaviour in the supralittoral isopod, Ligia dentipes (Oniscidea) from the Andaman and Nicobar Islands." Invertebrate Reproduction & Development 58.2 (2014): 128-137.


Ligia dentipes では、生殖脱皮の後ろ半分と前半分を行う間の30分間のみ交尾が可能となる。

生殖脱皮の周期は、約40日である。


交尾前

1. オスは、成熟している非妊娠メスを待ち伏せし、見つけると上に乗っかり、第1胸脚をメスの甲羅に引っ掛け、 mate guarding を始める。

2. しばらくメスは抵抗する。オスのサイズや体力を確かめるためである。つまりメスより軟弱なオスは交尾できない。

3. 半日~数日に及ぶ配偶者防衛(mate guarding)をして、メスの脱皮を待つ。

この間、他のオスからメスを守る。ときには、力の強い別のオスに奪われることがある。

Photo
キタフナムシの配偶者防衛?

オスの第1胸脚が、メスの頭部と第1胸節の間に引っ掛っている。



交尾

4. メスが後ろ半分の生殖脱皮(reproductive molting)をする。

これにより、左右それぞれの第5胸脚のつけ根にある(体の腹側の左端と右端に位置する)メスの生殖孔が開き、交尾が開始される。

5. オスは第1~第4胸脚でメスの頭を掴みつつ、第5~第7胸脚でメスの体を持ち上げる。

6. オスはメスの体を斜めに配置し、自分の体の後ろ半分を曲げ、メスの腹側に交尾器(第2腹肢内肢)を持っていき、メスの生殖孔に挿入する。

左が終わったら、メスの体を移動させ、右の生殖孔に挿入する。

Pho2
上の論文をもとに作成。

白抜き:オス、灰色:メス

左から、配偶者防衛行動中、メスの左の生殖孔にオスの交尾器を挿入、右側に挿入。



交尾行動はリズミカルに行われる。

交尾時間は7~12分である。



交尾後

7. 交尾が終了すると、オスはすぐにメスから離れる。

8. フナムシは乱交型であるため、オスは直ちに新たなメスを探し始める。実験では、1ヶ月最大7匹のメスと交尾した。

メスも、別のオスのアプローチを受け入れ続ける。実験では、最大6匹のオスと再交尾した。(ただし、自然界での複数回交尾の観察例はない。)

しばらくすると、メスはオスを受け入れなくなる。後ろ半分の生殖脱皮の後、6~12時間で、前半分の生殖脱皮が起き、抱卵する。

抱卵から2~3週間後、子どもが孵り、育房から出てくる。

9. 孵化後、前のページで書いたように、メスは特殊な脱皮、単相性脱皮を一回行う。



海産ワラジムシ目コツブムシ亜目のツノオウミセミ Paracerceis sculpta の交尾

Shuster, Stephen M. "Female sexual receptivity associated with molting and differences in copulatory behavior among the three male morphs in Paracerceis sculpta (Crustacea: Isopoda)." The Biological Bulletin 177.3 (1989): 331-337.

この種も生殖脱皮を後ろ半分した段階で交尾する。



αタイプの交尾の姿勢
Ws000400論文から
白:オス、黒:メス

交尾時間は3~10分、そのうち挿入時間は30秒~数分程度である。



詳しい交尾の流れについてはオスに3種類の形態があるツノオウミセミ: だんだんダンゴムシを参照してください。

 

 

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ダンゴムシの生殖脱皮、生理周期、求愛

交尾と脱皮

ダンゴムシの仲間(海にいる種類も含めて)はメスが脱皮するときに交尾するものが多い。

このときの脱皮は生殖脱皮(parturial molt)と呼ばれ、メスの体を子育てモードに切り替える役割がある。

体を大きくするための脱皮は成長脱皮(growth molt)と呼ばれる。

つまり、成体のメスは常に繁殖ができるわけではない。


脱皮は、一ヶ月~数ヶ月おきに周期的にしか起こらない。(ダンゴムシの種類や栄養状態によって周期は異なる。)

冬など栄養状態が悪い時期は止まる。

大人のオスは常に交尾ができるが、メスは卵を抱える性質により常に交尾ができるとは限らない。

よって、オスは脱皮直前のメスを探すために必死になる。



脱皮と排卵

生殖脱皮と同調して、卵巣からの排卵が起きる。

つまりダンゴムシは排卵も周期的である。

ダンゴムシやワラジムシは精子を保持できるので脱皮時以外に交尾するが、

精子を体内に保持できないフナムシなどが生殖脱皮の直前に交尾するのは、このためである。


オスは、メスに脱皮が起きそうかどうかを匂いで知ることができる。

メスは脱皮の数日前から体臭(おそらく甲羅の表面に分泌されているの炭化水素の成分構成?)が変化するとされ、オスはそれを触角で感知してメスを捕まえていると、昔から考えられている。

メスが交尾できる間は短いので、オスは事前にメスを捕まえ、脱皮をじっと待つのとされる。


個人的にはオカダンゴムシを観察して、匂い成分の炭化水素は不揮発性で、触角で甲羅に触らないと感知できないのだと思った。

しかし、コシビロダンゴムシの論文(次のページ)では揮発した匂いにオスが反応するみたいに書いてあった。



1
メスの体のイメージ

黄色:卵巣(体内)、オレンジ:生殖孔(腹側に開く)、点線:育房(腹側)、直線:胸節の境


第5胸節の腹側にある左右の生殖孔から精子が中に入り、卵と受精するか、貯精嚢(受精嚢?)に移動する。

脱皮によって生殖孔と育房は形成され、交尾と妊娠が可能な状態に一時的に変化する。

生殖孔はしばらくすると閉じる。この間(数時間?)は交尾が可能となる。

一回交尾を終えてから、再び脱皮が起きるまでメスは交尾をしない。

(※甲殻類はふつう第6胸節にメスの生殖孔ある。ダンゴムシやヨコエビは本来の第1胸節が頭部と融合しているため、第5胸節にあるように見えている。)


メスの生殖孔の写真はこちら

ダンゴムシのメスの交尾器: だんだんダンゴムシ

交尾の画像はこちら

またダンゴムシの交尾を見た。: だんだんダンゴムシ


未受精卵は左右の卵巣から出て受精し、腹側にある育房と呼ばれる袋の中に移動する。

育房内で卵は成長し、数週間ほどで孵化してマンカ幼生が一斉に外に出てくる。

排卵しても受精しなかった場合、未受精卵は再吸収される。


(図については、

Suzuki, Sachiko. "Reconstruction of the female genitalia at molting in the isopod crustacean, Armadillidium vulgare (Latreille, 1804)." Crustacean research 31 (2002): 18-27.

Appel, Carina, Aline F. Quadros, and Paula B. Araujo. "Marsupial extension in terrestrial isopods (Crustacea, Isopoda, Oniscidea)." Nauplius 19.2 (2011): 123-128.

を参考にした)


(この内容に関する論文はいろいろ出ていますが、どれもとても難しい内容でした。このページと次のページの内容が正しいことを保証できないです。実際はもっと研究が進んでいます。)




オカダンゴムシの求愛…じゃなくて

ダンゴムシが以下の行動をしているシーンをよく見かける。
22
下:メス、上:オス

これは交尾ではない。

交尾ができる時期のメスに、オスが抱きついているところである。


求愛と書いたが、脱皮待ちと、他のオスからの防衛をする配偶者防衛である(調べたらそうではないかもしれない)。

次のページで、交尾の流れを紹介する。

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2016年8月 4日 (木)

フナムシ、エビヤドリムシの特殊な脱皮(単相性脱皮)

ダンゴムシの仲間(ワラジムシ目)は、二相性脱皮(biphasic molting)を行う。

後ろ半分を脱皮し、その後、前半分を脱皮して、全身の脱皮を終了させる。

(多くの脱皮動物は一度に全身の殻を脱ぐ)



甲殻類の中で、二相性脱皮をするのはワラジムシ目だけ。

近縁なヨコエビやタナイスはしない。

この脱皮方法は、ダンゴムシたちの代表的な特徴と言える。



ただし、ワラジムシ目の中でも二相性脱皮をしない仲間がいる。

南極地域にいるトガリヘラムシの一種Glyptonotus acutus は、一度に全部の殻を脱ぐ、単相性脱皮(monophasic molting)をする。

と書いた。

ダンゴムシの仲間は2回に分けて脱皮する。

他にもいた。



フナムシ

フナムシも普通、二相性の脱皮をする。

フナムシの一種 Ligia dentipes も通常は二相性脱皮をする。

Santhanakumar, J., et al.Mate guarding behaviour in the supralittoral isopod, Ligia dentipes (Oniscidea) from the Andaman and Nicobar Islands. Invertebrate Reproduction & Development 58.2 (2014): 128-137.


このフナムシのメスの、子どもを育房から孵して数日後に行う脱皮は、単相性脱皮であることが確認された。

脱皮殻は以下のリンクから見られます。

https://www.researchgate.net/figure/a-Dorsal-view-of-female-complete-moult-and-b-Ventral-view-of-female-complete-moult_fig4_263602938

腹側から脱出している。



エビヤドリムシ科の一種

Anderson, Gary, William E. Dale. Probopyrus pandalicola (Packard)(Isopoda, Epicaridea):morphology and development of larvae in culture. Crustaceana 41.2 (1981) 143-161.

エビヤドリムシの Probopyrus pandalicola の幼生時期は、単相性脱皮を行うことがわかっている。

幼生期にカイアシ亜綱を中間宿主として利用し、成体はグラスシュリンプと呼ばれるエビに寄生する。

幼生期は複数のステージがあり、単相性脱皮をする。



ダツエラヌシ

ウオノエのダツエラヌシ Mothocya renardi のマンカ幼生もするらしい。

Panakkool-Thamban, A., & Kappalli, S. (2020). Occurrence of Life Cycle Dependent Monophasic and Biphasic Molting in a Parasitic Isopod, Mothocya renardi. Thalassas: An International Journal of Marine Sciences, 1-10.




二相性脱皮はワラジムシ目だけの形質であり、祖先は単相性脱皮だろう。

ワラジムシ目の単相性脱皮がもっと見つかれば、進化の理由の予想が立てられるかもしれない。

エビヤドリムシ科の論文では、幼生は宿主体内に寄生して動かなくて済むから運動性が極端に落ちる欠点がある単相性脱皮を幼生のみ行っていると書いていた。

トガリヘラムシは南極という特殊な環境が単相性脱皮を生じさせたと書いている。

フナムシの論文は特に記述がない。



おそらく二相性脱皮はカルシウムを失わないようにするため。

ワラジムシの脱皮のステージ、二回脱皮の理由: だんだんダンゴムシ

寄生性だとカルシウムが少なくても保護された環境だから単相性なのかも。

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