« ダンゴムシも卵の薄皮が好き? | トップページ | フナムシのおなかの白い点々 »

2017年3月23日 (木)

ダンゴムシの鰓

ダンゴムシには、昔に海にいた名残と思われる性質が少し見られる。

腹肢に偽気管(白体)と呼ばれる、スポンジ状の板のような呼吸器官がある。

Imgp6992
黒線の白い部分。

体のおしりの方の腹側にある。



陸にいるとき、腹肢をほとんど動かさない。

しかし、水の中ではエビのように動かす。

 


水の中では、パタパタさせた方が呼吸の効率が良いのかもしれない。

と言っても、あまり長い時間は生きられない。



魚の鰓呼吸みたいだったから鰓としたけど、正確には鰓じゃないです…

ダンゴムシに鰓はないです。





フナムシの腹肢

ヒメフナムシも陸上では腹肢を動かさないが、

水に沈めると盛んに動かす。

動かさないときは、ほんの少し温めるとよい。



腹肢を動かす筋肉は、普段使わないはず。

維持しているのはなぜ?

よく水につかるから?









ダンゴムシの祖先は海の中で生きていた。

ワラジムシ目(Isopoda)はデボン紀に、さらにワラジムシ亜目(Oniscidea)は石炭紀に海で誕生したらしい。

甲殻類
┣ヨコエビ目
┣十脚目
┣ワラジムシ目
… ┣ワラジムシ亜目(陸棲)
   ┣コツブムシ亜目(水棲)
   ┣ミズムシ亜目 (水棲)
   …


ほとんどのワラジムシ目は海産であり、最初のワラジムシ亜目も海産だったと考えられている。

ワラジムシ亜目の一部は陸にあがってダンゴムシ、ワラジムシ、フナムシに進化し、

海に残ったワラジムシ亜目は絶滅したと思われる。

|

« ダンゴムシも卵の薄皮が好き? | トップページ | フナムシのおなかの白い点々 »

ダンゴムシの行動、生態」カテゴリの記事

コシビロダンゴムシ」カテゴリの記事

フナムシ、ヒメフナムシ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ダンゴムシの鰓:

« ダンゴムシも卵の薄皮が好き? | トップページ | フナムシのおなかの白い点々 »