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2017年4月

2017年4月26日 (水)

飼育しているオオグソクムシがまた脱皮した

昔、ペットのオオグソクムシの脱皮がうまく行かなかったと書いた

オオグソクムシの脱皮失敗?: だんだんダンゴムシ

結局、ちゃんと外れたようだ。



またペットのオオグソクムシが脱皮した。そして、また失敗した。

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今度も、頭と第1胸節の殻が脱げていない。

2匹いるので、前と同じ子かどうかわからない。



こういう生き物?ストレス?

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2017年4月20日 (木)

ワラジムシ目のCOI遺伝子の塩基置換率

全ての真核生物の細胞にミトコンドリアという細胞小器官があり、核とは違う独自のDNAを持っている。

もちろんダンゴムシの細胞にも、核DNAとミトコンドリアDNAがある。


ミトコンドリアDNAにある遺伝子のうち、COI(シーオーワン)(COX1とも)遺伝子は種内や近縁種間の系統の推定によく使われる。

細胞呼吸に関わる酵素の一部分のタンパク質らしい。

遺伝子配列が大きく違えば遠縁、あまり違わなければ近縁。


過去の進化の流れを探る分子系統解析のとき、分岐年代推定も行うことがある。

2つの系統がいつ頃交流がなくなったかというか、まぁ、そんなイメージ。

分岐年代推定には塩基置換率を知っておく必要がある。

ワラジムシ目のCOIの置換率を推定した研究が2つあった。


Poulakakis N, Sfenthourakis S. 2008. Molecular phylogeny and phylogeography of the Greek populations of the genus Orthometopon (Isopoda, Oniscidea) based on mitochondrial DNA sequences. Zoological Journal of the Linnean Society, 152(4), 707-715.

ハヤシワラジムシ科の Orthometopon 属で、0.0156-0.0172/100万年


Ketmaier V, Argano R, & Caccone A. 2003. Phylogeography and molecular rates of subterranean aquatic Stenasellid Isopods with a peri‐Tyrrhenian distribution. Molecular Ecology, 12(2), 547-555.

ミズムシ亜目の Stenasellus 属で、0.0125/100万年


ワラジムシ目のCOI遺伝子は100万年経つと1%ちょっと変異が溜まる?







このページすごい。

googleで「COI遺伝子」と検索すると、ここがヒットする。

書いてる人は専門家でないのでこのあたりはちゃんと専門家に教わって下さい。


※ミトコンドリアの遺伝子は核にコピーされ、偽遺伝子が生じることがよくあるらしいです。

解析するときは、インデル、AT:GCの割合、ストップコドンなどを確かめる必要があります。

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ウオノエがでている漫画「ガタガール」を買ったけれど

ガタガールという干潟を舞台にした漫画がある。

ウオノエが書かれていると聞いて買った。



しかし
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104ページ

モザイクかかってたー

担当に止められたと書いてある。



個人的な「メインヒロイン」をモザイク処理された

2巻を買うか迷う。



等脚目を、ダンゴムシとかダイオウグソクムシの仲間と説明するあたりがすごく共感できる。

これ以外に説明の仕様がない



(追記)
これを見て友達も買った。





干潟で見たワラジムシ目(等脚類)

今まで干潟で見たダンゴムシの仲間を書こうと思ったが、

干潟に行く機会がなく、ほとんどネタがない。



ミズムシ亜目

ミズムシ
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水域ならどこにでもいる。

サイズは1mmぐらいが多い。



ウオノエ亜目

ヒメスナホリムシ
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普段は砂の中に隠れて、ときどき出てきて泳ぐ。



干潟の泥に穴を掘ってすむムロミスナウミナナフシは絶滅危惧種。



キクイムシ亜目

尾肢がないウミナナフシのような種類、リンセイアがいる。

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Lynseia annae

Cookson, L. J., & Poore, G. C. B. (1994). New species of Lynseia and transfer of the genusto Limnoriidae (Crustacea: Isopoda). Memoirs of the Museum of Victoria, 54, 179-189. の図を参考

海草が生える砂底にいる。

このリンセイアは、オーストラリアだけから見つかる珍しい種。

日本で見つけたら大発見です。私に連絡下さい。




コツブムシ亜目

イソコツブムシ?
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牡蠣やフジツボの殻のすき間に隠れていることが多い。



ワラジムシ亜目

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フナムシ

どこの海岸でもいる。

水の中では生きられない。

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2017年4月19日 (水)

ヒメフナムシのえびぞり

ヒメフナムシを水につけたときの腹肢のパタパタを撮影(下のリンク)したときに気づいた。

ダンゴムシが鰓をパタパタしていた: だんだんダンゴムシ


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フナムシに水をかけると、体を反らせて、おしりを上にあげる行動をする。



こうすることで、呼吸器である腹肢が空気中に出る状態になる。

腹肢を空気に曝して、呼吸しやすくしていると思われる。

エビぞりをしているように見える。

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2017年4月13日 (木)

深海のコツブムシ

友人からコツブムシの標本をもらった。

Imgp0876メス
日本の沖合の深海から採集された


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脚が鎌状


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丸くなれる。

ダンゴムシに比べて、きれいな円じゃない。どらやきみたい。


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眼が白い。

もらったときから、体の色も白かった。

採集時はどうだったか聞くのを忘れた…今度聞こう。も白かったらしい。

ということは深海性だろう。


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第4?胸節の底板が出っ張る

腹節が3つしかない?

ワラジムシ目の腹節は5つであり、融合して数が少ない種類はコツブムシ亜目に多く見られる。


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腹尾節の隆起があり、鰓室ができているので、コツブムシ亜目。


Photo
腹尾節に特に模様はない。



コツブムシ亜目は種類が多くてよくわからない。

シンカイウミセミ属 Bathycopea?

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2017年4月 6日 (木)

オカダンゴムシとコシビロダンゴムシのおしり。尾肢

前のページの続き

オカダンゴムシ、コシビロダンゴムシ、ハマダンゴムシは腹尾節だけでなく、尾肢の形も違う。


尾肢 uropod の構造


尾肢は、尾肢原節 protopod 、尾肢外肢 exopod 、尾肢内肢 endopod に分けられる。

フナムシがわかりやすい。
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体から原節が生え、原節から外肢と内肢が生える。



ハマダンゴムシ科の尾肢


ハマダンゴムシは尾肢が背中から見えず、腹肢を覆う。
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ハマダンゴムシの腹部と尾肢。

左:背中から見た第3腹節~第5腹節、腹尾節

中:腹側から見た第1腹節~第5腹節、腹尾節、尾肢

右:左の尾肢



オカダンゴムシ科とコシビロダンゴムシ科の尾肢の違い(見えるのは尾肢原節か尾肢外肢か?)


オカダンゴムシとコシビロダンゴムシは尾肢の一部が背中側から見える。

前のページで書いたように腹節と腹尾節の間から見える。

しかし尾肢の見えている節が違う。



オカダンゴムシの尾肢

オカダンゴムシは、第5腹節と腹尾節のすき間から、尾肢外肢が見えている。
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数字:腹節、plt:腹尾節、U ex:尾肢外肢

尾肢原節と尾肢内肢は腹節と腹尾節に隠れて見えない。



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オカダンゴムシの尾肢を裏から見た構造。U pr:尾肢原節、U en:尾肢内肢

構造的にはフナムシと同じだが、形は全く違う。


詳しくは、

http://lanwebs.lander.edu/faculty/rsfox/invertebrates/armadillidium.html

を見て下さい。オカダンゴムシの外骨格について詳しく書いてある。



コシビロダンゴムシの尾肢

コシビロダンゴムシで見えるのは、原節であり、外肢がその中にある。
Ws000458
内肢は隠れて見えない。


Lillemets, B. I. R. G. I.T. T. A., & Wilson, G. D. (2002). Armadillidae (Crustacea: Isopoda)from Lord Howe Island: new taxa and biogeography. RECORDS-AUSTRALIAN MUSEUM, 54(1), 71-98.

この論文の写真がわかりやすい。Stigmops 属の見た目がヤバい。ヨツコブツノゼミと戦えるレベル。


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コシビロダンゴムシの尾肢の全体

下に向かって毛が生えた節のうち、右が内肢、左が外肢、それ以外が原節。

影の部分は腹尾節で隠れている部分。



コシビロダンゴムシでは、尾肢原節の中に尾肢外肢が埋め込まれているのが大きな特徴となっている。

つまり、第5腹節と腹尾節のすき間を埋めているのが、オカダンゴムシ科は外肢、コシビロダンゴムシ科は原節である。



コシビロダンゴムシをよく見ると、
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原節の中に、とても小さい外肢が埋め込まれている。

日本のコシビロダンゴムシの外肢は目立たないが、海外では飛び出る種類もいる。

外肢の場所も中央部の場合が多いが、正中線より、後端より、外肢が退化して消失しているなどもある。





最近まで私も知らなかった。先生のおかげです。

このブログはもっと易しくするつもりだったが、だんだん専門的になっている。

ある人から「よくわからんけど見てるよ」と言われた。私もよくわかっていないけどね・・・

ダンゴムシの体の構造は複雑すぎて、かなり端折っている。









どうでもいい話

このブログのアクセス数を見ると、自分がおもしろいと思うページが見られてるわけではないことがわかってきた。

丸くなるワラジムシ: だんだんダンゴムシ

ダンゴムシの移動できる距離が長すぎる: だんだんダンゴムシ

おもしろいと思ったが、一か月のアクセス数は5回以下


ダンゴムシやワラジムシがブラックリストに載るかも: だんだんダンゴムシ

つまらないが30以上ある。

Googleで上位になるのが原因らしい。

このページはおもしろいと思って書いた。上位に表示されるといいな。


Googleと関係なく、ときどきアクセス数が跳ね上がることがある。

原因を突き止めるのは至難の業だけど、稀に2チャンネルのまとめサイトのせいらしいことがわかる。

大艦巨砲主義(自分の知ってる雑学を自由に書いていくスレ : 大艦巨砲主義!)や哲学ニュース(ちょっと驚く雑学挙げてけ:哲学ニュースnwk)の作成の直後で、ダンゴムシが外来種だと書いたページのアクセスが増えた。

まとめサイトって影響力すごいみたい。

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2017年4月 5日 (水)

オカダンゴムシとコシビロダンゴムシのおしり。腹尾節

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コシビロダンゴムシの後ろ

ダンゴムシのおしりはきれいな曲線を描いていて、ワラジムシより美しい。



ダンゴムシのおしり


日本のダンゴムシは、オカダンゴムシ科 Armadillidiidae 、コシビロダンゴムシ科 Armadillidae 、ハマダンゴムシ科 Tylidae に分けられる。

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オカダンゴムシ

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コシビロダンゴムシ

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ハマダンゴムシ



ダンゴムシの腹節、腹尾節


ダンゴムシが属するワラジムシ亜目のおしりの節は、第1腹節~第5腹節と腹尾節である。

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黄色:第1腹節~第5腹節
オレンジ:腹尾節
緑:尾肢


一番うしろの節は、腹尾節 pleotelson と呼ばれる。

(ふくびせつ、プレオテルソンと読むのだろうか?)

腹尾節の左右に尾肢がついている。



日本のオカダンゴムシ、コシビロダンゴムシ、ハマダンゴムシのおしりの構造の違い


ダンゴムシの違いとして「腹尾節の形」は有名。

※日本限定。外国のダンゴムシには当てはまらない場合がある。


オカダンゴムシは、扇型

コシビロダンゴムシは、逆ひょうたん型

ハマダンゴムシは、長方形


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オカダンゴムシ

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コシビロダンゴムシ

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ハマダンゴムシ



他のインターネットサイトは「腹尾節の形が違う」だけで話を終わらせている。

しかし、重要なのは腹尾節だけではない!

ダンゴムシの研究者にとっては、「尾肢が違う」も重要なのである。



嫌われ者?にも書いてある。

ダンゴムシのプロなので、ここより信頼できる。


そっちに説明を投げてもいいが、

次のページにも簡単に書く。

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