« ダンゴムシの甲羅から出る白い分泌物 | トップページ | ダンゴムシスーツ »

2018年1月31日 (水)

山の渓流にいるフナムシ。ヒメフナムシじゃない方

「ダンゴムシの本 まるまる一冊だんごむしガイド (奥山 風太郎, みのじ著)」という本に淡水周辺にいるフナムシが出てくる。

小笠原諸島の川の周りに、ナガレフナムシがいて、

南西諸島の池にも、名前がないフナムシがいると書いてある。



山にいるフナムシというとヒメフナムシ属が浮かぶが、海岸のフナムシとは姿形がだいぶ変化している。

ナガレフナムシは海岸にいるときの形を保ったまま、渓流域で一生を過ごす。

上の本では、ナガレフナムシを、「世界初の淡水フナムシ」としている。



探したら、ナガレフナムシの記載論文にも

「純粋な淡水域に生息する種としては本属で初めて」と書いてある。

うーん…???


海岸以外にすむフナムシはすでに見つかっている。

下にあげるフナムシは川で生きる。




海岸以外で生きるフナムシたち

今のところ、ナガレフナムシと合わせて、8種見つかっている。

フナムシ属が50種ぐらいだから、あんまり珍しくないかも。


Ligia simoni
(Dollfus, 1893) from Colombia and Venezuela
Ligia perkinsi
(Dollfus, 1900) from the Hawaiian islands
Ligia platycephala (Van Name, 1925) from Venezuela, Guiana, and Trinidad
Ligia latissima
(Verhoeff, 1926) from New Caledonia
Ligia
philoscoides Jackson, 1938 from the Austral Islands
オガサワラフナムシ Ligia boninensis Nunomura,1979 from the Bonin Islands, Japan
Ligia taiwanensis Lee, 1994 from Taiwan
ナガレフナムシ Ligia torrenticola Nunomura, 2011 from Hahajima Island, Japan

Taiti, S., Arnedo, M. A., Lew, S. E., & Roderick, G. K. (2003). Evolution of terrestriality in Hawaiian species of the genus Ligia (Isopoda, Oniscidea). Crustaceana Monographs, 2, 85-102.

Santamaria, C. A., Mateos, M., Taiti, S., DeWitt, T. J., & Hurtado, L. A. (2013). A complex evolutionary history in a remote archipelago: phylogeography and morphometrics of the Hawaiian endemic Ligia isopods. PloS one, 8(12), e85199.



熱帯に多い。

川に進出できないのは、他の生き物がいるのが原因かな?

小笠原諸島はライバルがいないのかもしれない。






ちなみに、市販の図鑑では、フナムシを海の生き物としているが、フナムシは立派な陸の等脚類 terrestrial isopod です。

|

« ダンゴムシの甲羅から出る白い分泌物 | トップページ | ダンゴムシスーツ »

フナムシ、ヒメフナムシ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 山の渓流にいるフナムシ。ヒメフナムシじゃない方:

« ダンゴムシの甲羅から出る白い分泌物 | トップページ | ダンゴムシスーツ »