エサによって消化酵素を調節するヘラムシ
ヘラムシは海にいるワラジムシ目。
海藻を食べる種類と動物を食べる種類がある。
海藻を食べるバルチックヘラムシ Idotea balthica
大西洋には、バルチックヘラムシという海藻を食べるヘラムシがいる。
このヘラムシの消化管の酵素をトランスクリプトーム解析した研究があった。
De Wit, P., Yamada, K., Panova, M., André, C., & Johannesson, K. (2018). Diet-dependent gene expression highlights the importance of Cytochrome P450 in detoxification of algal secondary metabolites in a marine isopod. Scientific Reports, 8(1), 16824.
褐藻にはフロロタンニン、アオサにはジメチルスルホニオプロピオナートやアクリン酸などの毒がある。
解毒酵素として知られるチトクロームP450ファミリー2の配列と量を見たら、
ヒバマタよりアオサを食べさせたときで、分泌するチトクロームP450の量が多かったらしい。
木材を食べるキクイムシが持つリグノセルロース分解酵素は全く検出されなかったと書いてある。
陸上のダンゴムシも解毒酵素を持っているのかな?
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