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2021年6月

2021年6月11日 (金)

ムニンコシビロダンゴムシは小笠原固有種でない

小笠原諸島の固有種のダンゴムシは以下が知られていた。

ムニンコシビロダンゴムシ Spherillo boninensis Nunomura, 1990

トミヤマコシビロダンゴムシ Spherillo tomiyamai (Nunomura, 1991)

ハハジマコシビロダンゴムシ  Spherillo hahajimensis Nunomura, 2008


しかし、ムニンコシビロダンゴムシはすでに外国から知られているVenezillo parvusだったらしい↓

Karasawa S. 2020. Sphaerillo boninensis Nunomura, 1990 (Crustacea, Isopoda, Oniscidea) is a junior synonym of a pantropical species, Venezillo parvus (Budde-Lund, 1885). ZooKeys, 923, 1.


ムニンコシビロダンゴムシは、小笠原諸島の父島の洲崎のトクサバモクマオウの森で1977年に採集した個体を元に、1990年に新種として報告されていた。

布村昇. 1990. 日本産陸棲等脚目甲殻類の研究 V. オカダンゴムシ科, コシビロダンゴムシ科およびハマダンゴムシ科の分類, ならびに分類補遺. Bulletin of the Toyama Science Museum, 13, 1-58.

この標本を調べ直したら、Venezillo parvusと同じだったと書いてある。



Venezillo parvus (Budde-Lund, 1885)
Venezillo parvus

Schmidt, C. (2003). Contribution to the phylogenetic system of the Crinocheta (Crustacea, Isopoda). Part 2.(Oniscoidea to Armadillidiidae). Zoosystematics and Evolution, 79(1), 3-179.

世界中の熱帯地域にいるコシビロダンゴムシである。

著者の唐沢氏のホームページによると、Venezillo parvusの和名はコガタコシビロダンゴムシを仮称としている。

日本産ワラジムシ亜目リスト Venezillo parvus (Budde-Lund, 1885) コガタコシビロダンゴムシ (仮称)

日本産ワラジムシ亜目リスト Sphaerillo boninensis Nunomura, 1990 ムニンコシビロダンゴムシ



トミヤマコシビロダンゴムシ Spherillo tomiyamai (Nunomura, 1991)

Nunomura N. 1991 Studies on the terrestrial isopod crustaceans in Japan VI. Further supplements to the taxonomy. Bulletin of the Toyama Science Museum. 14:1-26.

小笠原諸島媒島に分布する。

原著論文にはNakôdori-jimaとあるが、媒島のミスらしい。(父島に中通島があり混同した?)

http://www.warajimushi.com/Species/Spe.php?name=Spherillo_tomiyamai

1990年に採集されて以降の記録なし。



ハハジマコシビロダンゴムシ Spherillo hahajimensis Nunomura, 2008

Nunomura N, Satake K, Ueno R. 2008 A new spices of the genus Spherillo (Crustacea: Isopoda) from Hahajima, Bonin Islands, southern Japan Bulletin of the Toyama Science Museum, 31: 45–50

小笠原諸島母島の乳房ダムの湖底から発見されているが、たぶん陸生。

2007年3月1日にダム湖に生えるアカギの水没した樹木の根から発見されている。

通常は水没しないが雨が降ると水没する地点。

これ以外の記録は現在までない。



ハワイのダンゴムシは11種なのでもっといそう。

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