昆虫の気管のような偽気管を持つダンゴムシがいるらしい
昆虫は気管があるがダンゴムシはない。
ただし、ダンゴムシのPeriscyphis属は例外的に気管のような呼吸器官があるということを最近知った。
Periscyphis属はEubelidae科の仲間で、イスラエルから熱帯アフリカに分布する。
ほとんどのダンゴムシは偽気管が腹肢に収まっているが、このダンゴムシは偽気管が体の本体まで広がるらしい。
腹肢1枚に1個の気門があり、そこから分枝する気道が腹肢内に広がり、
一部の気道は腹節へ通って、体内に広がる。
強い乾燥に適応した結果らしい。
昆虫の気管とは起源が違うもので、論文でも気管とは呼んでなくて発達した偽気管と書いてある。
ダンゴムシやワラジムシの呼吸器官はとても面白くて、3タイプとかを簡単にまとめたいのだが、
勉強不足でよくわかっていない……
Paoli, P., Ferrara, F., & Taiti, S. (2002). Morphology and evolution of the respiratory apparatus in the family Eubelidae (Crustacea, Isopoda, Oniscidea). Journal of Morphology, 253(3), 272-289.