ワラジムシの交尾
ワラジムシの交尾の動画
(オカダンゴムシの交尾→ダンゴムシの交尾: だんだんダンゴムシ)
オスがメスの右の孔に腹部を近づけている。
フナムシの交尾と似ている。
オカダンゴムシの交尾とは違う。
ダンゴムシの交尾、フナムシの交尾: だんだんダンゴムシ
メスのワラジムシを捕まえて、3週間ぐらい飼ったら子どもが産まれた。
参考
ホソワラジムシの交尾の写真があるブログ
ワラジムシの交尾の動画
(オカダンゴムシの交尾→ダンゴムシの交尾: だんだんダンゴムシ)
オスがメスの右の孔に腹部を近づけている。
フナムシの交尾と似ている。
オカダンゴムシの交尾とは違う。
ダンゴムシの交尾、フナムシの交尾: だんだんダンゴムシ
メスのワラジムシを捕まえて、3週間ぐらい飼ったら子どもが産まれた。
参考
ホソワラジムシの交尾の写真があるブログ
神戸で植え込みや崖でダンゴムシを探した。
ハナダカダンゴムシ Armadillidium nasatum
ハナダカダンゴムシ(下)
オカダンゴムシ Armadillidium vulgare (上)
鼻が高い
腹尾節の形で、オカダンゴムシと区別できる。
街中だったので、コシビロダンゴムシは発見できず。
ワラジムシの外来種3種
クマワラジムシ Porcellio laevis
ナガワラジムシ Haplophthalmus danicus
ホソワラジムシ Porcellionides pruinosus もいた。
在来種2種
ハヤシワラジムシ科ハクタイワラジムシ科
Mongoloniscus 属?Lucasioides属
上のワラジムシと同じ?違う
モリワラジムシの一種
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日本ではダンゴムシと一緒にワラジムシがよくいる。
ワラジムシ
日本で有名な外来種のワラジムシはこの5種
ワラジムシ
クマワラジムシ
オビワラジムシ
ホソワラジムシ
チョビヒゲワラジムシ(ヘリジロワラジムシ、モンツキワラジムシ)
5種ともヨーロッパや北アフリカ由来の外来種。
ワラジムシは東日本に多く、クマワラジは西日本に多い。
ホソは全体にいる。
チョビヒゲは侵入口となる港のあたりに多い。
オビワラジは関東に多いが珍しい。
住宅街の緑地に多い。(オビワラジムシだけちょっと違う印象?)
※wikipediaのワラジムシ亜目にホンワラジムシ Oniscus asellus が「全国に広く分布している」と書かれているが、実際は日本からの記録がないので間違い。ホソワラジムシの誤記だと思われる。
ワラジムシやホソワラジムシは飼いやすいらしい。
ホソはエサとしてレプタイル系のペットショップで売ってることもある。
白化型やオレンジなどの美しい色彩変異のワラジ、ホソ、クマもしばしば売られている。
これらは自然下ではほとんど見られないため、以下で触れない。
(私はこの手の販売品の魅力がよくわからず、あまり食指が動かない。自然にいるワラジムシこそ至高であり、それを自分で捕まえに行くのが楽しいと思っている。なので色彩変異は自然下で偶然見つけるととても嬉しい。)
外来ワラジムシ5種の特徴
この5種と他の日本産ワラジムシの違いは、腹肢の白い部分(偽気管、白体)の数である。
外来ワラジ5種は偽気管が2対ある。
他の外来種ナガワラジムシは0対、日本在来のワラジムシは0対か5対で区別できる。
追記
チョビヒゲワラジムシを完全に失念しておった。
偽気管が2対ある外来種ワラジムシは他にチョビヒゲがいる。
いろいろ追記した。
外来ワラジムシ4種の同定
この種類は肉眼で見分けられる
ワラジムシ Porcellio scaber
体形がスマート
腹尾節の後端(黄色)が尖る
尾肢外肢(緑)が体の割にあまり長くない
甲羅がゴツゴツ
体色は黒や灰色が多いが、黄色や茶色、オレンジのまだら模様のこともある
クマワラジムシ Porcellio laevis
メス(上)、オス(下)
体型がずんぐり。体の大きさは4種の中で最大
腹尾節の後端が尖る
尾肢が長くて鋭い
甲羅がテカテカのツルツル
色は、濃い灰色(+茶色がかることがある)~黒で、独特の模様がある
オビワラジムシ Porcellio dilatatus
左がオビワラジムシ、右は在来種のハヤシワラジムシ科の仲間。
体型が4種の中で一番ずんぐり
尾肢が短い
甲羅はテカテカだがゴツゴツ
色は明るい灰色~茶色で、独特の模様がある
ホソワラジムシ Porcellionides pruinosus
体型がスマート。足がはやい
甲羅に粉がふいているように見えることが多い
色は白~明るい灰色、赤味やオレンジ味を帯びることがある
触角が黒白のしましま(第4節と第5節の末端側に白い部分がある)
メモ
ワラジムシやホソワラジムシは体型がスマートだが性的二型があり、大人のメスは若干オスより幅広になる。成長によっても幅広になる。
Ismail TG. 2021. Seasonal shape variations, ontogenetic shape changes, and sexual dimorphism in a population of land isopod Porcellionides pruinosus: a geometric morphometric study. The Journal of Basic and Applied Zoology, 82(1), 1-15.
ホソワラジムシには隠蔽種があるため、ホソワラジムシ種群 Porcillionides pruinosus complex と呼ぶことがある。形態的に同じだが遺伝的に違う隠蔽種どうしでは交尾が起きないので完全に別種である。
Lefebvre F., Marcadé I. 2005 New insights in the Porcellionides pruinosus complex (Isopoda, Oniscidea): biological, behavioural, and morphological approaches. Crustaceana, 465-480.
Porcellio属とPorcellionides属の違い
第1~4胸節の後方側面が、Porcellionides属は円い。
ホソワラジムシ
Porcellio属は外へ張り出し、尖る。
オビワラジムシ
ヘリジロワラジムシ(チョビヒゲワラジムシ、モンツキワラジムシ)Agabiformius lentus
兵庫県の甲子園、神奈川県横浜市、沖縄県久高島に侵入している。
地中海原産(模式産地アルジェリア)の外来種で、アジア、中東、アメリカ大陸などにも侵入している。
Schmalfuss H. 2000 The terrestrial isopods (Oniscidea) of Greece. 20th contribution: genus Leptotrichus (Porcellionidae). Stuttgarter Beiträge zur Naturkunde Serie A 618: 1–64.
ヘリジロワラジムシ Porcellio fuscatus、モンツキワラジムシ Leptotrichus kudakaensis、チョビヒゲワラジムシ Leptotrichus chobihigeはシノニムである。
Iwamoto 1943の使用した和名であるヘリジロワラジムシが引き継がれているようである。
他の4種のワラジムシ科と比較して、小型でずんぐりし、頭部の眼の出っ張りが大きく、色も明るい傾向があるが個体差が激しい。
まるで別種だと勘違いさせられるほどなので異名がいくつもある。
https://www.bmig.org.uk/species/agabiformius-lentus
日本のワラジムシ科Porcellionidae
┣ワラジムシ属 Porcellio
┃ ┣ワラジムシ Porcellio scaber
┃ ┣クマワラジムシ Porcellio laevis
┃ ┗オビワラジムシ Porcellio dilatatus
┃
┣ホソワラジムシ属 Porcellionides
┃ ┗ホソワラジムシ Porcellionides pruinosus
┃
┗チョビヒゲワラジムシ属 Agabiformius
┗ヘリジロワラジムシ Agabiformius lentus
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アゲハチョウの幼虫にブランコヤドリバエが寄生するように、
ダンゴムシやワラジムシの体内に寄生するワラジムシヤドリバエという寄生ハエがいる。
ワラジムシヤドリバエについて調べてみた。
(他のダンゴムシの寄生虫の話はダンゴムシの病気リケッチエラ: だんだんダンゴムシに書いた。)
ワラジムシヤドリバエ科 Rhinophoridae
数ミリから1cmの灰色のハエ。
多くは、幼虫がワラジムシ亜目の体内に寄生する。
ハエ目のうちダンゴムシに寄生するのはワラジムシヤドリバエ科だけとされる。
ワラジムシヤドリバエの一種 Rhinomorinia sarcophagina の成虫
http://www.commanster.eu/commanster/Insects/Flies/SuFlies/Rhinomorinia.sarcophagina.html
写真もあり詳しい↓
The world woodlouse flies (Diptera, Rhinophoridae)
日本語のサイト
日本の双翅目/ワラジムシヤドリバエ科
地中海やアフリカはワラジムシヤドリバエ科の種数が多い。
日本でダンゴムシから出てきたという話は聞いたことがない。
(追記。2019年、2020年の雑誌「はなあぶ」によるとワラジムシヤドリバエの成虫は日本で採集されている。)
「ダンゴムシ飼っていたらウジ虫が出てきた」という方はコメント↓下さい。
ワラジムシヤドリバエに寄生される種類
ワラジムシ Porcellio scaber
原産地の地中海ではワラジムシヤドリバエに寄生されることがある。
日本のワラジムシは外来種として侵入しているが、日本での寄生例はない。
オカダンゴムシ Armadillidium vulgare
オカダンゴムシ属も寄生される。
他に、ホンワラジムシ Oniscus asellus 、ホソワラジムシ Porcellionides pruinosus も寄生される。
しかし、クマワラジムシ Porcellio laevis 、フナムシの一種 Ligia oceanica 、ヒメワラジムシの一種 Philoscia muscorum からは見つからない。
寄生率は5%を下回り、発生は年一回だけで、寄生によってワラジムシの見た目が変わることはない。
1匹のワラジムシで普通1匹のハエの幼虫が育つ。
生活史
Pape, T. (1998). 3.53. Family Rhinophoridae. In ‘Contribution to a Manual of Palaearctic Diptera (with special reference to flies of economic importance). Vol. 3. Higher Brachycera’.(Eds L. Papp and B. Darvas.) pp. 679–689. Science Herald,
Budapest.Thompson, W. R. (1934). The tachinid parasites of woodlice. Parasitology, 26(03), 378-448. 以下の図は全てここを参考。
Burgis, H., 1992: Parasitische Hautflugler aus Puparien der in Asseln schmarotzenden Asselfliegen. Teil 3: Detektivische Ermittlungen.
1.卵を持つ母バエは、ワラジムシの匂いがついた落ち葉に卵を産み付ける。(人工下ではワラジムシに関係なく産卵したとも書いてある。)
2.孵化した幼虫は、通りがかるワラジムシを待つ。
3.ワラジムシがやってきたら、抱き付き、外骨格を破って侵入する。
4.幼虫はずっと体内で育つ。ただし、呼吸のための体制をとる。(←?訳ができない)
ワラジムシヤドリバエの一種 Plesina maculata の幼虫
5.特殊な殻を作り、免疫細胞を避ける。
6.ワラジムシは脱皮の回数が減り、成長が悪くなる。
7.内部を食べ切ったら(ワラジムシは死ぬ)、宿主の体内で蛹化(pupariation、囲蛹殻を形成)する。
ワラジムシヤドリバエの一種 Styloneuria discrepans の囲蛹殻
8.その後、成虫が出てくる。
食われて殻だけになったワラジムシ。 Plesina maculata の出た後が残る。
ワラジムシヤドリバエには、超寄生するヒメバチの一種 Phygadeuon 属がいる。
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Wikipediaの「ダンゴムシ」のページには、いくつかミスがある。
例えば、「ダンゴムシとは、ワラジムシ目(等脚目)の動物のうち、陸生で刺激を受けると丸くなる習性を持つものを指す。」
だいたいは正しいのだが厳密に言えば間違い。
丸くなる性質は、ワラジムシ(別名:ゾウリムシ)の一部にも見られる。
丸くなれるワラジムシを「ダンゴムシ」とは言わない。
日本にいる丸まれるワラジムシ→丸くなるワラジムシ: だんだんダンゴムシ
ダンゴムシとワラジムシの形の見分け方
陸生のワラジムシ目は、日本語ではダンゴムシ、ワラジムシ、フナムシの3つに分けて呼ぶ。
日本産の場合おしりで分けるのが簡単
ダンゴムシのおしり
おしりから尾肢が飛び出ていない
体の縁がきれいな曲線を描いている
(外国のダンゴムシには尾肢が飛び出るような種類があるようだ。)
ワラジムシのおしり
尾肢が飛び出ている(オレンジ色の4本)
縁がギザギザ
「キルギス産ダンゴムシ」で検索すると出てくるのはワラジムシ。どうやらScleropactidaeのようで和名がないようである。
フナムシのおしり
おしりから尾肢が2本飛び出ており、Y字に見える
フナムシは海にいてダンゴムシとワラジムシは山にいる、という違いもあるが、
フナムシにも山にいる種類がある。
ダンゴムシ、ワラジムシ、フナムシの科
・ダンゴムシ
コシビロダンゴムシ科 Armadillidae
Eubelidae
オカダンゴムシ科 Armadillididae
ハマダンゴムシ科 Tylidae
・ワラジムシ
ホンワラジムシ科 Oniscidae
ワラジムシ科 Porcellionidae
クキワラジムシ科 Styloniscidae
ヒメワラジムシ科 Philosciidae
タマワラジムシ科 Alloniscidae
…
など多数
・フナムシ
フナムシ科 Ligiidae
ダンゴムシと呼ばれるのは4科。
4科とも丸くなれるが遺伝的に近縁でない。
(Eubelidaeとコシビロダンゴムシ科は近い。Eubelidaeの和名はないが丸くなれるので、将来ダンゴムシと呼ばれるようになると予想してダンゴムシに入れた。)
つまりこうではない↑
偶然、同じようにダンゴになるという進化をした種類を「~ダンゴムシ」と呼んでいるだけにすぎず、親戚ではない。
和名のないScleropactidaeは何とも言えない形なので入れていない。
Cylisticidaeも丸まれるが和名がない。Cylisticus convexus が丸くなっている画像→https://www.bmig.org.uk/species/cylisticus-convexus
これらはダンゴムシとワラジムシの間のような種類なので、将来ダンゴムシと呼ばれるかワラジムシとなるかわからない。
ハマダンゴムシの学名
日本のハマダンゴムシの間違った学名が出回っていると書いた。
wikipediaのハマダンゴムシの学名は間違っており、「T. Granulatus」ではなく、T. granuliferus である。
昔はgranulatusだったらしい。
コシビロダンゴムシの属名
wikipediaのコシビロダンゴムシ属 Sphaerilloも昔の話。
日本のコシビロダンゴムシの属名は、
Armadillo
↓
Sphaerillo
↓
Venezillo(カガホソコシビロダンゴムシ属)
と変遷し、現在は Spherillo 属(タマコシビロダンゴムシ属)になっている。
検索していたら、ブリタニカ国際大百科事典を元にしたkotobankというサイトを見つけた。
ダンゴムシのページはミスが多い。
まずArmadillidium vulgareの和名はオカダンゴムシである。
気管ではなく偽気管。ハマダンゴムシの学名が違う。
>7胸節,6腹節は硬い外骨格に覆われているが,関節間の膜状構造により球状に丸まることができる。
頭部1節も硬い、膜状構造によって丸まるわけではない。
>前後(第3胸節,第4胸節間)2回に分けて脱皮
第4胸節と第5胸節の間である。
>ユーラシア大陸原産
地中海周辺のヨーロッパだから間違いではないが…
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ワラジムシにもとげのある種類がいる。
Deto echinata
2列のとげが背中に並ぶ。
Bathytropa 属
背中がこぶだらけ。
Hemilepistus 属
砂漠にいるHemilepistus reaumuri は有名。
Hemilepistus aphganicus はもっと太いとげが発達している。特に第1から第3胸節までが大きい。
このワラジムシは一夫一妻制。巣穴は夫婦で使う。
とげは巣穴を掘るために使う。
頭から穴に入る。
とげを穴の底に押し付ける。
底を削って、とげの上に砂を載せる。
後ろに下がりながら出て、地上に出たら、とげと甲羅の間に挟んだ砂を落とす。
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外来種のダンゴムシがたった100年で、ものすごいスピードで広がった話を書いた。
(ダンゴムシの歩ける距離が短すぎる。: だんだんダンゴムシ)
日本にはダンゴムシやワラジムシの外来種が、いっぱい入ってきている。
家の周りによくいるダンゴムシは、外来種の「オカダンゴムシ」であるのは有名な話。
オカダンゴムシ Armadillidium vulgare
オカダンゴムシは、もともと日本にいなかった。
ヨーロッパの地中海から、船に乗って明治時代に来たと言われている。
日本に元からいるダンゴムシは、コシビロダンゴムシとハマダンゴムシである。
人家の近くにいるのはオカダンゴムシで、コシビロダンゴムシは在来種だがあまりいない。
今のところ外国のハマダンゴムシが日本にやってきたという情報はない。
オカダンゴムシ、コシビロダンゴムシ、ハマダンゴムシの見分け方
オカダンゴムシ 扇形
コシビロダンゴムシ ひょうたん型
ハマダンゴムシ 長方形型
おしりの尾節の形が違う。慣れると模様で見分けがつく。
さらに、白体や甲羅の裏側でも違うところがある。
その他の外来種
オカダンゴムシは日本全国に広がってしまった。(分布について)
対馬や隠岐のような離島でも見た。観葉植物経由かな?
新たに、ハナダカダンゴムシという外来ダンゴムシも横浜、神戸周辺から広がりつつある。
ワラジムシ Porcellio scaber も外来種である。
オカダンゴムシとワラジムシ
ワラジムシも拡大傾向にあると言われている。
他の外来ワラジムシとして、ナガワラジムシ、クマワラジムシなどが確認されている。
都市部では、日本にもともといる在来種のワラジムシもいるが、外来種のワラジムシもよく見る。
外来ダンゴムシ類の規制
今のところ、この外来ダンゴムシ、ワラジムシに対する規制はない。
しかし、安心はできない。
「生物多様性国家戦略2012-2020」の中で、特定外来生物以外で、生態系に被害を及ぼす侵略的外来種についてリストを作成することが目標として定められた。
リストは2014年夏に策定される予定である。
その侵略的外来種の検討対象に、ダンゴムシとワラジムシを合わせて7種も入っている。
オカダンゴムシ
ハナダカダンゴムシ
ワラジムシ
クマワラジムシ
ホソワラジムシ
ナガワラジムシ
オビワラジムシ
このリストは、外来種対策の情報提供のようなものみたいだから、もし掲載されても「排除しなければならない」というわけではなさそうだけど、
何らかの対策はとられるかもしれない。
(環境省のホームページ見ても、リストつくってどうしたいのかはっきりわからなかった。)
゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。
追記
策定されたリストに入っていないようです。
我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト (生態系被害防止外来種リスト)
アメリカザリガニやセアカゴケグモは入っている。
゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。
今のところ日本では、外来ダンゴムシやワラジムシが侵略的であるかどうかはわからない。
イギリス領セントヘレナのゴフ島に侵入したワラジムシが、島固有のクキワラジムシの一種 Styloniscus australis を駆逐している事例はあった。
侵略的外来種専門家グループ(ISSG)のサイトに書いてあった。
離島のダンゴムシやワラジムシは調べられていないから、日本のどこかで在来種を圧迫しているのかもしれない。
知らないところで侵略が起きていたら怖い。
このリストに載っていないが、在来ダンゴムシや海のダンゴムシも気になる。
(海のダンゴムシは候補にのってました。ツノオウミセミの一種(Paracerceis sculpta)が大阪湾で確認されたことがあり、候補種になっている。
穿孔性のコツブムシ Sphaeroma quoianum も載っている。)
リストには国内外来種も載せる予定らしい。
在来ダンゴムシも国内で色々いるので、国内外来種が生じるリスクがある。
むしろ、在来種のダンゴムシ間の方が、種間の生息環境が似通っているので、在来と棲み分けが多少確認できるオカダンゴムシよりも危険性が高いと思う。
コシビロダンゴムシ
国内の違う地域からコシビロダンゴムシが持ち込まれたら、元からいたコシビロと競争しそう。
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街中の周りでよく見る外来種のワラジムシは黒色や灰色のまだら模様をしている。
灰色のワラジムシ
もっと白っぽいこともある。
赤い色の個体もいる。実はこれも同じ種である。
赤いワラジムシ
赤というより「鉄の赤さびみたいな赤褐色」といったところ
(オカダンゴムシも赤い色がいるが、もっときれい。)
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
他の赤色のワラジムシとして、マダラサトワラジムシ Agnara pannuosus がいる。
石川県に分布し、白体が5対、体長は最大6mmと小さい。森林にいて住宅街にはいない。
日本には他に何種類も赤いワラジムシがいる。(ミギワワラジムシ、ヒイロワラジムシなど)
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
上野公園ではヤマトサトワラジムシっぽい模様のワラジムシもいた。
まぎらわしい
最初見たときは、間違えた。色彩の変異がおもしろい。
黒
白
底板だけ色が薄い
なんとも言えない、オレンジに近いまだら模様
赤も黒も、同じ場所にいる。
赤色はすごく目立つ気がする。すぐに敵に食べられそう。
存在するってことは、きっとわずかにメリットがあるはず。
体の色は少数の遺伝子で決定されるらしい。
同じ場所の同じ種類で、これだけ色のバリエーションがあるのは不思議
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ダンゴムシを飼っているといろんなことに気づく。
最近、オカダンゴムシとコシビロダンゴムシは糞の形が違うことに気づいた。
オカダンゴムシのふん
よくいる外来種のダンゴムシ。
正方形に近い長方形のうんちをする。
にんじんを食べても糞は茶色。
触るとボロボロくずれる。
コシビロダンゴムシのふん
日本在来のダンゴムシで、オカダンゴムシより珍しい。
細長い長方形のうんちをする。
糞が出そうなコシビロダンゴムシ
よく調べたら、大人でも子どもでも傾向は同じだった。
オカダンゴムシとコシビロの子どものふん、ダンゴムシの糞食について: だんだんダンゴムシ
対馬列島のコシビロダンゴムシのふん
対馬のコシビロダンゴムシ
千葉県のコシビロダンゴムシと近い形のうんちをする。
ダンゴムシのうんこは、種類によって縦と横の比率が違うようである。
ワラジムシのふん
わかりにくいけど、オカダンゴムシのような正方形に近い長方形。(※)
チョウセンヒメフナムシのふん
縦と横の比率はオカダンゴムシとコシビロダンゴムシの間ぐらい。
体の割に小さい糞である。
まとめると、
オカダンゴムシとワラジムシは、正方形に近い長方形。
コシビロダンゴムシとヒメフナムシは、細長い長方形。
よく見ると、ダンゴムシの腸には消化中の食べ物が詰まっている。
これが、ところてんのように少しずつ押し出され、消化管の肛門直腸にたまる。
いっぱいになると、直腸と中腸の間で内容物が途切れて、直腸の中身がふんとなって出る。
糞の短い辺の長さ=消化管の幅で、長い辺=直腸の長さ、となっているのかもしれない。
ダンゴムシのうんちのうんちく
実は、ダンゴムシの糞はダンゴムシ自身の貴重な食料にもなっている。
枯れ葉を食べ、消化できなかった部分は糞として外に出し、微生物で発酵させて再び食べている。
ただダンゴムシを飼っていると定期的に糞を片付けないと弱る気がする。
オカダンゴムシとコシビロの子どものふん、ダンゴムシの糞食について: だんだんダンゴムシ
※
見た目に騙されて勘違いしそうになるが、オカダンゴムシはワラジムシと近縁で、コシビロダンゴムシとはそれより遠縁であることわかっている。
糞の縦横比が正しい類縁関係を示すのはおもしろい。
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